タイヤの金額の違いでなにが変わる?
タイヤの値段、そもそも高いタイヤと安いタイヤ、何が違うのでしょうか?今回はタイヤの価格に関する認識のアンケートを実施しました。購入経験がある方とない方での違い。また激安タイヤの注意点とホイールの簡単に紹介をします。
タイヤの値段、そもそも高いタイヤと安いタイヤ、何が違うのでしょう?
あなたが今までに購入したタイヤの1本あたり価格(交換工賃を除く)はどれぐらいでしょうか?また、あなたは今タイヤを購入する場合の1本あたり価格(交換工賃を除く)はどれぐらいだと思いますか。
アンケートをとると以下のような結果となりました。
購入経験者 | 購入未経験者 | |||
---|---|---|---|---|
1088 | 100% | 90 | 100% | |
〜5,000円 | 93 | 8.5% | 7 | 7.8% |
5,001円〜10,000円 | 242 | 22.2% | 19 | 21.1% |
10,001円〜20,000円 | 313 | 28.8% | 21 | 23.3% |
20,001円〜30,000円 | 185 | 17.0% | 16 | 17.8% |
30,001円〜40,000円 | 73 | 6.7% | 9 | 10.0% |
40,001円以上 | 78 | 7.2% | 7 | 7.8% |
覚えてない | 104 | 9.6% | 11 | 12.2% |
上記結果を分かりやすくグラフにしてみます。
【購入経験者】あなたが今までに購入したタイヤの1本あたり価格(交換工賃を除く)はどれぐらいですか。
【購入未経験者】あなたは今タイヤを購入する場合の1本あたり価格(交換工賃を除く)はどれぐらいだと思いますか。
意外なことに、実際の購入経験者よりも未経験者のほうが30,001円以上の価格帯が増加しており、タイヤは高額だという認識がなされていることがわかります。
目次
タイヤの価格は何で決まる?
さて、そもそもタイヤの価格はどこで決まるのでしょうか?
タイヤの性能は見た目には分かりませんが、最新の研究成果の結晶なのです。各タイヤメーカーは新製品を開発するために、タイヤを進化させ続けています。コンピュータを使用したシミュレーション解析によって、素材、グリップ力、耐摩耗性、排水性など、単に高性能化するだけではなく、経済性も良くなるように転がり抵抗などの研究も進められています。
つまり、価格はイコール、そのままタイヤの性能に比例するといっても過言ではないでしょう。しかし、数百馬力を超えるスーパースポーツカーと、ハイブリッドや電気自動車などがエコカーを同一に扱うわけにはいきません。高性能よりも経済性を求めるのが一般ドライバーの正直な本音でしょう。
激安タイヤは良いのか。
そこで近年「激安タイヤ」に注目が集まっています。昔の激安タイヤは「安かろう、悪かろう」の典型的な見本のようなものでした。酷いものになると、タイヤそのものが変形していて、ホイールにまともに装着できないものもあったそうです。
「激安タイヤ」と呼ばれる低価格のタイヤの多くは「アジアンタイヤ」と呼ばれるものです。中国、台湾、韓国、インドネシアなどの国で生産されたもので、そのタイヤが激安タイヤとして日本へと輸入されているのです。現在、世界の自動車に採用されているのは日本の他、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアなどのブランドが主流ですが、中国企業に買収されたイタリアの名門ピレリがアジア圏でも生産されるようになり、アジアンタイヤも性能的には世界標準に限りなく近づいてきています。アジアンタイヤでも韓国企業のブランドである「ハンコック」や「ロードストーン」など名の通ったメーカーのタイヤであれば、心配はいらないと思います。
しかし、日本製のタイヤ1本分の価格で4本そろうような激安タイヤは注意されたほうが良いかもしれません。納得のできる理由のある激安タイヤもあります。例えば型落ちブランドや、売れ残って在庫となっているタイヤは、当然通常より安くなります。同じメーカーのタイヤでも、新製品と型落ち品では2~3割引きで購入できることもあり、性能的にも十分といったものがあります。
また売れ残って在庫となったタイヤも安く購入できます。タイヤはゴム製品ですから経年劣化しますが、国産タイヤは保管状態が良ければ2~3年程度であれば新品とそう大きな性能差はつきませんから、安心して購入できるでしょう。
タイヤ購入時に比較的高い価格が浮かぶ理由
ところで、タイヤ購入未経験者の方が比較的高い料金を意識されているのは、その価格にはホイールの価格も含まれているからではないでしょうか?そもそもタイヤとホイールは別物です。
ホイールには大きく分けてスチール製と、アルミ製があります。自動車購入のときに、オプションでホイールを選ぶとそれはアルミ製ホイールということになるのですが、アルミ製は「見た目が良い」「燃費が良くなる」「ハンドリングが軽くなる」と言うのがオプション選択の理由です。ただし、アルミ製のデメリットとして鉄よりも柔らかく、傷つきやすいことが挙げられています。そして、鉄より柔らかいために、同程度の強度を出そうとすると厚くしなければなません。また凝ったデザインも厚く作らなければならない場合もあるでしょう。つまりアルミ製でもスチール製より重くなる場合もあるということです。
そうなると、見た目以外のメリットは無くなってしまうことが注意点として挙げられます。
例えばインチアップによるカスタマイズ、手軽なドレスアップとして人気ですが、確かに見た目は良くなり、運動性能も向上します。しかし、重くなった分だけ燃費は悪くなり、ハンドルも重く、ロードノイズも多くなります。自分の車のドレスアップは楽しいものですが、見た目だけで選ぶと単に性能に影響がでます。どんなに見た目が良いホイールでも、安全でなければ意味がありません。自動車を長く、安全に乗りたいと思うのであれば、ホイール選びは安易にカッコよさだけでなく「確実性」を重視して選択する必要があるでしょう。
タイヤとホイールは相性が大事
タイヤとホイールの見た目の良さを優先して、せっかくの性能を犠牲にしていることがあります。愛車をドレスアップするのなら、タイヤの専門家に相談するのが最善の方法です。