公開日:2018.03.27 更新日: 2018.03.29

タイヤの劣化について

タイヤは劣化を放置し交換を行わずそのままにしておくと、スリップやバーストなどの事故の原因となる場合もあります。安全な走行に欠かせないセルフチェックの方法や点検についてお伝えします。

車を動かす上で重要視されやすいのはエンジンであるというイメージもありますが、タイヤは車の中で重要なパーツのひとつです。いくらエンジンが動いても、タイヤが無ければ車は走りません。タイヤは常にアスファルト等に接するパーツとなり、ダメージを受けやすいパーツとなります。

常にどこかしらの面が摩耗しているといっても過言ではないでしょう。消耗・劣化も激しいにもかかわらず、車検の時などに見てもらう程度で、気にしない人はあまり普段気を配らないことも少なくありません。劣化したタイヤをそのままにしておくと、思わぬ事故やハプニングが起こる危険性があります。今回はタイヤの劣化について説明します。

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タイヤが劣化するとどうなるの

タイヤは車の中の部品の中でも劣化しやすいパーツのひとつです。タイヤが劣化した場合には交換する必要があります。タイヤの劣化を考える上でタイヤが摩耗することを意識する必要があります。同じタイヤを使い続けることによって、タイヤにある溝は徐々に浅くなっていきます。

溝が浅くなるということは排水効果や摩擦力の低下に大きく作用し、結果的にスリップを招く原因となってしまいます。特に雨や雪の日はスリップによる事故が増える傾向にあります。劣化したタイヤではスリップの危険性が高くなります。交換時期を過ぎてしまったタイヤを無理に使い続けるは、非常に危険な行為であるといえます。

また、自転車同様に車のタイヤも空気は日々抜けるものです。車は、自転車のように空気入れ自体が安価ではなく、設備や場所も選ぶのです。気軽に空気を入れることはできませんが、だからと言って空気圧が不足したまま走行してしまうことによって重大な事故をもたらすケースも少なくありません。

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高速道路上の事故として、タイヤが外れて他の車に直撃した、など報道されているものを見たことはないでしょうか。それはバーストと呼ばれる現象にものです。バーストはスタンディングウェーブという現象が元で起こることが多いといわれています。

スタンディングウェーブ現象とは、空気圧が不足している状態、且つ高速走行することによって起きるものです。つまり、一般道路ではなく高速道路上でのバースト事故が多いのは、その理由によるものです。

タイヤの空気圧が不足していることは、タイヤが不安定な状態であるということです。高速での走行では急激な速度でタイヤが回転していることとなり、タイヤの表面は摩擦圧によって急速に加熱されている状態です。

不安定な状態にあるタイヤの表面は、やがて熱に耐え切れなくなり、破裂してしまいます。これをバーストとよびます。高速走行中にバーストが起きると、車の勢いと相まって破損したパーツが遠くまで吹き飛んでいくこととなります。

タイヤの劣化によるバーストは、自損事故だけでなく当然他人をも巻き込んでしまう恐れのある非常に危険なものなのです。別の車の車内にいたとしても、バーストの勢いは凄まじいものですので、死に至る事例も過去には数多く報告されています。

他にも分かりやすいのは、ひび割れなどがあります。劣化によるひび割れもバーストを招く危険性があります。ひび割れはタイヤの寿命が近づくにつれ、目立ってくるのです。見落とすことは比較的少ない項目であり、そこまで神経を使う必要もありませんが留意しておく必要があります。

劣化を放置することによって得られるメリットは何一つ無いどころか、デメリット、それも重大なものばかりしかないので日々責任を持ってチェックをしなければなりません。

タイヤ劣化の傾向

タイヤを極力消耗させず、交換時期まで維持する方法は劣化の傾向を掴むことが有効です。とはいえ、無理に最適な状態を維持しようと思って出来るものではありません。タイヤの劣化には5年間という目安がありますので覚えておくとよいでしょう。

またタイヤの劣化は走行距離にも大きく関係しています。走行距離が長いと早まることも十分にあります。劣化のサインが出てきたら、素直に諦めて交換する潔さも必要です。

タイヤは前輪後輪とありますが、大体の場合はどちらか一方が先に交換が必要となることが多い傾向があります。同時に劣化することは珍しいケースといえます。劣化の傾向は車種によっても傾向が顕著に表れますので押さえておきましょう。

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それは、車の構造によって、前方が重くなってしまえばその分前輪への負担は大きくなります。更に発進時、停車時どちらも前輪を中心に使うので前方が重い頭でっかちな車ほど、余計に負担がかかることになります。

こればかりはどうしても避けられないことですが、急発進や急加速、急停車、急カーブなどを止めるといった運転の仕方は消耗を抑えるだけでなく、事故のリスクを低くする安全運転に繋がります。

特に発進や停車の頻度が多い一般道路では、自然な動きが求められます。値段の面で人気のある軽自動車なども前方への荷重が大きく、後輪よりも前輪への負荷がかかりやすいですが、バランスを取るために後方へ重量のある荷物を載せることは逆効果です。バランスは取れても、前輪同様後輪にも同じ負荷がかかることになりますのでそれだけ消耗が早くなってしまいます。

多少バランスは取れなくとも、極力無駄なものは車に載せないようにするべきです。特に保管場所に困る、面倒くさいなどという理由で冬用タイヤを車内に積んでいる人は、それを降ろしてみましょう。体感出来るかは分かりませんが、タイヤにとってはしっかりプラスに作用します。

不規則的な動きが求められる一般道路とは逆に、高速道路のように殆ど停車することもなく直進し続けるような道を走る分には均等に消耗していきます。このことからも、急なハンドルやアクセル操作がいかに負担となっているかが分かると思います。

タイヤの交換時期と劣化のチェックポイント

一般的にタイヤの寿命は5年と言われています。勿論これはただの目安であり、5年よりも短いものもあれば5年以上現役で働いてくれるものもあります。しかしいくら外観上に問題が無いからといって、5年以上過ぎたものを何のためらいもなく使用する行為は危険です。どちらにせよ5年を目安に、一度外観上にない問題を発見することの出来る専門のプロなどに点検してもらう必要があります。

また、タイヤには製造番号が記されており、これもまた交換時期の目安の一つです。使っていなくともタイヤが劣化していきます。あまり使っていなくても、製造から10年経ったものに関しては交換することが推奨されています。

年数とは別に、走行距離によっても目安は定められており、5,000km走行で1mm摩耗すると言われています。新品の溝がおよそ8mmに対して交換しなければならない、スリップサインと呼ばれる交換目安現れる溝の深さが1.6mm。

単純に計算すれば32,000km走行したら交換となりますが、当然運転の仕方や紫外線の影響を常時受けているので、それよりも大幅に短くなることだってあります。あくまでも何の異常も感じなかった時のみ、参考にする程度に留めておきましょう。

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タイヤは、本来であれば余裕を持って交換するべきものです。その他にもあまり大きくはないけれど、ちょっと気になる傷やヒビを発見した場合は念のため、交換も視野に入れましょう。

些細なものであっても、そこから大きなものへと広がっていく危険性はどこに潜んでいるか分かりません。車が常に行き交う道路は、言ってしまえば数秒ごとに状況が変化しています。

すぐに異変に気付くための一番良い方法は、かなり手間にはなりますが車に乗り込む際と降りた際にタイヤ全ての外観をチェックすることですが、凝視する必要はありません。

まったく見ないのとざっくりでも一通り目を通すのでは、異常に気付くまでのスピードに大幅に差が出ます。早期発見することで重大な事故に発展することは勿論、余計な出費を抑え、最低限の出費で済ませることが可能になります。

まとめ

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タイヤのメンテナンスは専門の業者が行うものだと思っていませんか。確かにその方が確実ではありますが、手遅れになってから業者にお願いするよりは、そうなる前にお願い出来た方がコスト的にも優しいです。

そのためには自身による日頃のチェックが重要です。出費がかさむだけならまだ良いですが、車は走る凶器とも言われているぐらいですから、意図しなくとも加害者になってしまう可能性は十分に有り得ます。タイヤの劣化傾向を知ることはドライバーの義務であるといっても過言ではありません。

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