2019.09.04

【車/バッテリー】役割や仕組みを解説!電圧の正常値や充電方法、寿命をチェック!外車の注意点とは?

車のバッテリーの役割

給油やオイル交換、シーズンごとのタイヤ交換など、車を安全に動かすためには様々なメンテナンスが必要です。

中でも忘れてはならないのがバッテリーのメンテナンス。車のバッテリーは現代の車にとって必須の存在だといえます。

車のバッテリーはどんな役割を担っているのでしょうか。

エンジンを動かす

エンジンが動かなければ車は動きません。エンジンを動かすための電気を供給しているのがバッテリーです。

最近では車の始動のためのスタートボタンがついている車が増えました。

このボタンを押す、あるいはキーを回すとバッテリーから電気が流れてモーターが動き、エンジンがスタートします。

自動車が開発された当初はエンジンルームに差し込んだ棒を回すことによって手動でエンジンを回していましたが、現代の車は全て電子制御です。

そのためバッテリーから電源が供給されなければエンジンはスタートできませんし、車は動きません。

車の電装品を作動させる

電装品、というとカーナビやライトなどを想像しますが、実は車には様々な電装品が搭載されています。

例えば窓です。一昔前まではハンドルをぐるぐる回して窓を開閉していましたが、現在は電動開閉となっています。

昔はポンプ式だったウォッシャー液の噴射にも電気を使います。

ワイパーももちろん電子制御ですし、ウインカーもそうですね。

昔はウインカーすら手動で、車のサイドからサインが飛び出る仕組みでした。

運転をしながらボタン一つで様々な機能が制御可能になり、安全運転に貢献しているのが電源、つまりバッテリーなのです。

コンピュータのバックアップ

一度エンジンを切っても、再度始動させたときには時計やカーステレオのチャンネル、エアコンの設定、走行距離表示や燃料残量のデジタル表示はリセットされません。

こうしたバックアップ機能もバッテリーの役割です。

またガソリンの噴射なども電子制御しており、バッテリーのおかげで前回の情報をしっかり記憶しています。

バッテリー上がりによって電力が完全に途切れてしまうと、こうしたメモリーが消去され、初期状態に戻ってしまうのです。

バッテリーから電気が発生する仕組み


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多くの車に搭載されているのが「鉛蓄電池」のバッテリーです。

希硫酸の電解液にマイナス・プラスの電極板が浸っており、電極に使われている鉛と電解液が反応すると電気が発生します。

電極板2枚と電解液のセットをセルと呼び、発生する電圧は2Vです。これがバッテリー容器に複数入っています。

一般的な国産車のバッテリーは12Vですのでセルが6個。バッテリーの側面をよく見ると、5枚の仕切り板が見えるはずです。

バッテリーの電気でエンジンが動く仕組み

エンジンは電気がなければ動きませんが、正常にエンジンが作動するためには電気を送るだけでは不完全です。

ではバッテリーで作られた電気は、どのようにしてエンジン側に供給され、エンジンを正常にスタートさせるのでしょうか

セルモーターへ給電

バッテリーには電気が蓄えられており、車のキーを回す(スタートボタンを押す)ことでこの電気がセルモーターに流れます。

「キュルキュル」という独特の音を聞いたことがある方も多いでしょう。それがセルモーターの稼働音です。

モーターの動力によりエンジンが動き始めます。

発電・蓄電開始

車にはオルタネーターと呼ばれる発電機が積まれています。

オルタネーターとエンジンはベルトでつながっているため、エンジン始動とともにオルタネーターも回転を始めます。

オルタネーターで作られた電気は必要なパーツに供給されてすぐに使われ始め、余った電気はバッテリーに流れて蓄電されます。

非常に無駄のない流れだといえますね。

ガソリン噴射・燃焼

バッテリーの電気でインジェクターを動かし、エンジンの中にガソリンを噴射します。さらに電気によって火花を発生させ、ガソリンを燃焼させます。

こうして車のエンジンが完全に動き始めるのです。

車のバッテリーの充電方法

エンジンが動いていればバッテリーはオルタネーターによって充電されますので、通常は電圧が不足することはありません

しかし、場合によっては電圧が下がり、充電やバッテリー自体の交換が必要になります。

バッテリーの正常な電圧を知っておき、電圧低下時には適切な方法で充電を行えるようにしましょう。

車のバッテリーの正常な電圧

バッテリーの正常な電圧は12Vとされていますが、バッテリーを使用しているときやエンジンが動いているときは数値が変動します。

通常はオルタネーターからの蓄電分がありますので、エンジンを停止していても12.5〜13Vぐらいの電圧が正常です。

エンジンが動いていればオルタネーターから給電されるため、14.5V程度まで電圧が上がります。

こんなときは充電が必要

次に挙げる状態、あるいは兆候があればバッテリーを充電する必要があります。

  • バッテリー上がり
  • 電圧不足
  • 電子制御しているパーツの動きが鈍る

バッテリー上がりの原因としてよくあるのが、ライトのつけっぱなしです。エンジンが動かないようであればバッテリー上がり、つまりバッテリーの中の電気が空の状態です。

当然オルタネーターも動きませんので、充電しなければなりません。

バッテリーの電圧の基準は12Vですが、エンジンを停止しているときの電圧が12.6Vに満たない場合は電圧不足と判断し、充電しましょう。

また、特に原因もなく12.6Vを下回っていればバッテリーの寿命かもしれませんので、バッテリー交換も視野に入れることをおすすめします。

なお、電圧測定器はカー用品店で入手できます。シガーソケットで測定するタイプが手軽です。

電圧不足は車の様子の変化で分かることもあります。

例えば、以前よりもライトが弱くなっていたり、ワイパーの動きが遅い、セルモーターの「キュルキュル」とした音に勢いがなくなるといった変化に気づいたら、バッテリーの電圧不足を疑ってください。

充電方法1:運転しながら充電

バッテリー上がり以外の場合は、車を走らせて充電するのが最も手軽な方法です。

効率よく充電するためには短い距離ではなく30分ほどかかる距離を、時速50km前後を保ちながら運転します。

それでも充電が足りないようであれば次に挙げる2つの方法を試みましょう。

充電方法2:業者に依頼

自動車整備工場やディーラーで充電してもらうのが確実です。

車が動かせないバッテリー上がりの場合も対応してもらえるケースが大半です。

電圧不足の原因がバッテリーにあるのか、オルタネーターにあるのかなど調べてもらうことで、電圧不足による再トラブルを未然に防げます。

充電方法3:充電器で充電

市販のカーバッテリー充電器があれば、業者に依頼せず充電ができます。

ただしコンセントが必要ですし、10時間ほどの充電時間が必要です。

また使用方法を誤ると車の電気系統を故障させてしまったり、水素ガスの発生、場合によってはバッテリー爆発の危険もありますので、充電器を使用する際はマニュアルの確認が必須です。

車のバッテリーの寿命

バッテリー内で化学反応が起きると電気が発生し、電解液の中から水分が蒸発します。

そのため、バッテリーを長く使っていると電解液中の水分は減少し、硫酸の濃度が徐々に高くなり、正常な電気分解を妨げます。

また液量が少なくなれば電極板が空気に触れるため、反応効率が極端に低下します。

これらはバッテリーを長く使っていれば起きる現象であり、バッテリーの寿命だといえるでしょう。

車のバッテリーはどの程度の年数で寿命を迎えるのでしょうか。

バッテリーの寿命の目安

車のバッテリーは2〜5年で寿命を迎えます。バッテリーに負担をかける走行環境では寿命が短くなる傾向があります。

例えば近距離を繰り返し運転するようなケースはバッテリーを酷使していますので、寿命は短くなります。

また、運転頻度が低い車は1回の運転によるバッテリー負荷が大きくなるため、「ほとんど運転しないのにバッテリーだけが劣化した」ということも起こります。

バッテリーの寿命のサイン

車のバッテリーの寿命が近づくと【こんなときは充電が必要】の項目で挙げた車の様子の変化が見られるようになります。

また、バッテリー本体が膨張したり、電極端子周囲に液漏れによる粉が出ている場合は、バッテリーの寿命だと判断できます。

近年の高性能バッテリーは寿命を迎える寸前までハイパワーで稼働しますが、寿命とともに突然電圧が低下するというトラブルも多くなっています。

バッテリー寿命のサインは見逃さないようにしたいですね。

バッテリーの寿命を縮めないために

車のバッテリーを長持ちさせ、突然の電気トラブルを避けるためには月に1度の頻度でバッテリーの状態を確認しましょう。

また、自分では気づかない不具合が生じているケースもありますので、年に1度は業者による点検をおすすめします。

車に乗る機会が少ない場合でも月に1度はエンジンをかけてバッテリー電圧を保つようにして、数ヶ月単位で乗らない場合はマイナス電極のケーブルを外します。

こうすることでバッテリーからの自然放電を防止し、次回運転する際のバッテリー上がりを防ぎます。

エンジンをかけているときはオルタネーターによる発電ができますが、エンジンを切っているとバッテリーからの電気に頼るしかありません。

そのため、エンジンオフのままで電装品を使うのは避けたほうが無難です。

特にエアコンやオーディオなどは消費電力が高いため、注意しましょう。

外車のバッテリー

外車に搭載されているバッテリーは国産車バッテリーと互換性がないため、注意が必要です。

国産車のバッテリーはJIS(日本工業規格)による規格表示がされていますが、例えば欧州車の場合はDIN(ドイツ工業規格)の規格表示がされており、表記の仕方も違います。

また、外車用のバッテリーはサイズが大きく、例え国産車に積もうとしてもスペースに入りきらないことがあります。

車に適合したバッテリーを使用するのが鉄則です。

外車のバッテリーに起きやすいトラブルやバッテリー交換の注意点をご紹介します。

サージによるトラブル

走行中突然のバッテリートラブルに見舞われた場合、他の車から電気を分けてもらう「ジャンピングスタート」。

これに助けられた経験をお持ちの方もいることでしょう。

バッテリーが上がってしまった車にブースターケーブルを接続したときに火花が飛ぶことがありますが、これはサージ(高電圧スパーク)による現象です。

低電圧のバッテリーに対して電流が一気に流れることで生じます。

外車用バッテリーはサージによるトラブルが多く、過剰な電圧によって電気系統の部品が故障することも。

特に被害を受けやすいのがエンジンを制御しているコンピュータだといわれています。

外車のバッテリー上がりは業者に対応してもらうか、電圧を調整してサージを防ぐサージアブソーバーケーブルを使用することをおすすめします。

交換後はコーディングが必要

外車のバッテリーは、交換後にコーディングという作業が必要です。

車を制御するコンピュータに新しいバッテリーの情報を上書きするコーディング。

これをしないとコンピュータは古いバッテリーの情報を持ち続けるため、電気系統に関わる機能に制限がかかってしまうことがありますので、必ず行いましょう。

バッテリーはこまめにチェック

車のバッテリーから電気が流れなければ車は動きません。動いている車の電気供給が止まれば、車は停まってしまいます。

コンピュータ制御により安全が保たれている現代の車には、バッテリーからの電気が必要不可欠です。

そのため、車のバッテリーはこまめに点検し、快適・安全な運転ができるように心がけましょう。

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