公開日:2017.05.31 更新日: 2020.01.29

タイヤの偏平率から自分の車に合うタイヤを見極める方法

タイヤの偏平率から自分の車に合うモノを見極める方法をご紹介しております。乗り心地を求めるのかスポーティーな走りをしたいのかなどのドライバーの好みによっても選ぶべき割合も変わってくるので、こちらで詳しく解説して行きます。

タイヤ扁平率画像

smtire

車に装着するタイヤは車種によってそのサイズもさまざまです。
新車購入時に装着してある「メーカー純正サイズ」のタイヤは乗り心地もよく、最もバランスの取れたサイズでもあります。

一方、タイヤやホイールをカスタマイズする人も多く、それぞれの目的に合ったタイヤサイズを選んでいます。その際に重要なキーワードとなるのが「偏平率」。
なんとなく耳にしたことがある人も多いと思いますが、その意味を正しく理解できているでしょうか。

今回は、タイヤの偏平率の意味とタイヤサイズの選び方、乗り心地やハンドリング等に及ぼす影響なども含め、詳しく解説していきます。

タイヤの偏平率とは何か?

ご存知の通り、タイヤの中には空気が入っています。
これは走行時に発生する路面(接地面)からのショックや振動を和らげることが大きな目的であり、当然のことながらタイヤに入る空気の量が多ければ多い(空気圧が高い)ほどその効果も大きくなります。

しかし、乗り心地がよくなる反面、ハンドル操作をしたときのレスポンスは悪くなり、機敏なハンドリングは難しくなります。
これとは逆に、タイヤの中に入る空気が少ない場合、乗り心地は悪くなりますがコーナリングなどのスポーティーなハンドリングが可能となります。

タイヤの「偏平率」とは、簡単にいえばこの「空気の量」であると表現することができます。
車を側面から見たとき、タイヤの黒い部分が厚ければ空気が入る比率は大きいため偏平率も高く(高偏平)、黒い部分が薄くホイール部分が大きい場合は偏平率が低い(低偏平)ということになります。

偏平率の計算方法

また偏平率を求める方法は、タイヤの断面から見たときのタイヤの断面の高さとタイヤの断面幅から計算します。
偏平率(%)=(タイヤの断面の高さ÷タイヤの断面幅)×100

タイヤにとって適切な偏平率とは?

先ほども説明した通り、偏平率が高くなれば乗り心地はよくなり、偏平率が低ければスポーティーな走り心地になります。
そのため、車種や用途、ドライバーの好みによって選ぶべき偏平率も変わってきます。

一般的に乗り心地を重視したセダンやミニバン、1BOXカーなどは高偏平のタイヤがおすすめです。反対にスポーツクーペなどのように走行性能を重視したい場合には低偏平のタイヤを選ぶとよいでしょう。

偏平率の違いと乗り心地・走行性能の関係

車に装着してある純正タイヤのサイズは、乗り心地や走行性能など総合的なバランスを考えて決められています。ただし、ドライバーによってはもっと乗り心地を重視したいなど、多少乗り心地は犠牲にしてでも走行性能を追求したいというケースも少なくありません。そのような場合、自分に合ったタイヤサイズにカスタマイズすることが可能です。

乗り心地を重視する場合は、ホイール自体のサイズを小さくして偏平率を上げます。ホイールサイズ(リム径)を小さくするため、「インチダウン」とよばれています。反対に走行性能を重視する場合は、ホイールサイズを大きくし、偏平率を下げます。ホイールサイズを上げるため、「インチアップ」とよばれています。

このように、ホイールサイズを小さくすればするほど偏平率は高くなり、ホイールサイズが大きくなればなるほど偏平率は低くなるということになります。

偏平化(ロープロファイル化)を行う際の注意点

偏平率の数字が小さくなるほど偏平化し、接地幅は広がり、サイドウォールが低くなるのでコーナリング性能は高くなります。

しかしいくつかの注意点を意識して適切なホイールサイズを選択しなければ、スピードメーターの表示に誤差が生まれて正確な速度が測定できなくなってしまったり、バーストの原因にもなります。サイズを誤らないように以下のことに十分注意して選びましょう。

①タイヤの外径は純正からサイズ変更してはいけない。
②タイヤの荷重指数(ロードインデックス)が標準装着タイヤより低下しない。
③車体とのバランスを崩すような偏平化は避ける。

※ロードインデックス(荷重指数)とは、タイヤ1本の支えるにかかる最大負荷能力を示す指数です。タイヤのカテゴリーによって最大負荷能力に対応する空気圧が異なります。ちゃんとタイヤのロードインデックス値を確認して適正になるようにしてください。標準装着タイヤよりも低下したまま走行していると、タイヤの損傷につながる危険があります。

低偏平タイヤについて

現代では低偏平化が進み、70~82%だったものが、30~35%といった低偏平タイヤも登場しています。ハンドル操作が良くなるのでカーブに強く、機敏な動きが可能になります。

しかしその反面、遊びがなくなるのでハンドルが重くなったり、ホイール自体の重量が増えるので燃費が悪くなります。また、低偏平なタイヤは少ない表面積で強度を確保しなくてはならないため、製造コストがかかり、タイヤの交換費用が高くなってしまいます。

見た目では空気圧不足も分かりにくいのでまめな点検も必要になります。
低扁平タイヤを選ぶ際はこのようなことを考慮して交換を行いましょう。

偏平率の変更の際に行う自分の車に合ったタイヤサイズの調べ方

インチアップ、インチダウンの際にはタイヤの適合サイズを事前に調べる必要があります。カー用品店などでも適合サイズを教えてくれますが、インターネットで適合サイズを調べることも可能です。

純正タイヤのサイズを入力すると、ホイールサイズに適合したタイヤ幅と偏平率を算出してくれます。また、ブリヂストンやダンロップなどの有名タイヤメーカーのホームページにも
適合サイズ一覧が掲載されています。

最近ではタイヤやホイールの通信販売を行っている業者も増えているため、あらかじめ自分で適合サイズを調べておくとタイヤやホイールの選択の幅が一気に広がり、選ぶ楽しさも増してくるとでしょう。

また、通信販売は実店舗を持たない業者も多いため、人件費や店舗の家賃などの経費がかからず、低価格での販売を可能にしています。
国内メーカー、海外メーカー問わずお得な商品が多いのも通信販売のメリットといえます。

偏平率を変えて自分に合った車に

タイヤ選びの際に重要な偏平率。 一見難しそうな用語に感じる人も多いと思いますが、タイヤサイズの仕組みを知っておけば簡単なものであることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

誤ったタイヤサイズを選択すると、走行に支障をきたしたり、思わぬ重大トラブルを引き起こす原因にもなります。特にインチアップ、インチダウンを考えている人は、今回ご紹介した内容を参考に偏平率について正しく理解しておきましょう。

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