タイヤの空気圧はどのような影響を及ぼす?適切な確認方法と作業手順は?
タイヤの空気圧の確認方法をご存知ですか。車の乗り心地や燃費にも大きく関わり、車検や定期点検で車に乗るうえで非常に重要な項目となります。きちんと点検を行なっておかないと走行時に重大な事故につながる可能性があります。
車に乗るうえでタイヤは非常に重要なパーツであり、
特に、走行時にタイヤにトラブルが発生すると、重大事故につながる危険性もあります。
また、冬期の凍結した路面ではスタッドレスタイヤによって高い制動性を実現していますが、
十分な性能を発揮できなくなるというリスクもあるため、
タイヤの空気圧は安全面だけではなく、車の乗り心地や燃費にも大きく関わってきます。
今回は、タイヤの空気圧が及ぼす影響と空気圧点検の方法についてご紹介していきます。
目次
タイヤ空気圧の適切な確認方法
タイヤの適正空気圧は車種ごとに違います。
ガソリンスタンドで店員にすすめられて測ったり、
車検や定期点検でしか測ったことがないという人も多いはずです。
そのため、自分の車の適正空気圧がわからないという人も多いのではないでしょうか。
車の適正空気圧は多くの場合、運転席側のドアを開けた開口部にシールが貼ってあります。
説明書にも記載してありますが、よくわからない場合はディーラーで確認してもらいましょう。
適正空気圧がわかったら、ホイールについているエアバルブキャップを外し、
エアゲージで空気圧を測定します。
自宅にエアゲージを用意しているという人は少ないと思いますが、
ガソリンスタンド等には必ずあり、多くの場合無料で使うことができます。
計測はエアゲージのホースの先端を
エアバルブに押し当てるようにして行います。
このとき、エアバルブに対して垂直に押し当てないと、
「シュー」という音がしてタイヤの空気が抜けることがあるため注意が必要です。
計測の結果、空気圧が少ない場合は
エアゲージで空気を入れて適正な空気圧にセットしましょう。
タイヤの空気圧が高いとどうなる?
タイヤと空気圧の関係は、空気の入った風船を想像するとわかりやすいです。
空気がパンパンに詰まった風船は高い反発力があります。
反発力が高いということはタイヤの場合はよく転がり、
燃費がよくなるといわれることもありますが、
実は適正圧の場合と燃費はほとんど変わりません。
それどころか、適正圧以上の高い空気圧のタイヤは
路面との接地面積が小さくなり、制動力が小さくなります。
また、反発力が高いため乗り心地も固くなるという傾向にあります。
このように、タイヤの空気圧が高すぎると乗り心地の悪化や制動力の低下など、
さまざまなデメリットが生じるのです。
タイヤの空気圧が低いとどうなる?
タイヤの空気圧が低い場合、
反発力は小さくなるのでゴツゴツしたような乗り心地は低減されます。
しかし一方で、ハンドルが取られるなど操縦性が著しく悪化します。
また、高速走行時などにはバーストやスタンディングウェーブ現象といわれる、
タイヤがたわむ状態に陥り、重大事故につながる危険性もあります。
さらに、タイヤの回転する効率も悪くなるため
燃費が悪化するというデメリットもあります。
このように、空気圧が低い状態のタイヤは乗り心地がよくなる一方で、
命に関わる重大なリスクを生じる可能性もあるのです。
タイヤの空気圧を確認する手順
タイヤの空気圧はエアゲージによって行います。
主に2つのタイプに分けられますが、
それぞれの装置によって作業手順は異なります。
エアタンク型の場合、
まずはエアバルブキャップを外し、
エアゲージのホースの先端を押し当てます。
その後、エアゲージのメーターに
現在の空気圧が表示されます。
「+」と「−」のボタンで適切な空気圧になるように調整を行いましょう。
エアタンク型のほか、
もう一つのタイプが据え置きプリセット型と呼ばれるものです。
エアバルブキャップを外し、
ホースの先端を押し当てるところまではエアタンク型と同様ですが、
据え置きプリセット型の場合は現在の空気圧を確認することができません。
空気圧をあらかじめ指定したうえでエアバルブへ押し当てると、
自動的に指定空気圧になるように調整してくれます。
多くのガソリンスタンドにはこの2つのタイプのいずれかが用意されていますが、
使い方がよくわからない場合や操作が不安な場合、
店員に使い方を確認したうえで作業を行いましょう。
このほか、市販のエアゲージも多数販売されています。
市販品の場合はエアタンク型と同様に
エアバルブの先端に押し当てることで計測できます。
タイヤの空気圧は乗り心地や燃費に影響する
今回ご紹介してきたように、
タイヤの空気圧は高すぎても低すぎても安全面に大きな影響を及ぼします。
また、乗り心地や燃費など、
実用面においても大きく影響があることも事実です。
タイヤの空気圧はガソリンスタンドをはじめ、
さまざまな店で手軽に確認することができます。
できれば月1回以上、こまめに空気圧をチェックし、
常に適切な空気圧を維持しておくことが重要です。
また、空気圧のチェックは比較的簡単な作業でユーザー自らが行うこともできますが、
操作方法に不安がある場合には遠慮なく店の担当者に確認しましょう。