公開日:2019.10.22

車のへこみ修理について解説!へこみの修理に保険は使用するべき?お湯や吸盤を使ったDIYのやり方も紹介

好きな場所まで好きなだけ移動でき、普段から自分の「足」となる車。

体の部位として表現されている通り、自身の一部とも表現できる大切なパートナーです。

そんな愛車のボディがへこんでしまったら、すぐにでも修理したいと考えるのではないでしょうか。

今回は車のへこみ修理と保険の関係や、へこみのDIY修理について解説します。

へこみの修理に保険を使うべき?

車に傷が付いたり不具合が起きた場合、保険が適用されるか一度は考えます。

では車がへこんでしまった場合、修理には保険を使うべきなのでしょうか。

保険を使うかどうかはケースバイケース

へこみ修理に保険を使うか否かは「へこみの程度による」といえるでしょう。

車両保険自体はへこみはもちろん、細かい擦り傷等の修理についても補償されます。

保険を使えば保険金で修理費用がまかなえるため、自己負担が少なくて済むのです。

しかし、へこみ修理の際に必ず保険を使用したほうがいいとは言い切れません。

車に掛かる出費を長い目で見た場合に、保険を使わないほうがお得なケースがあるのです。

等級によるメリット・デメリット

車両保険には「等級」というシステムが存在します。

これは契約ランクのことで、1〜20等級まで格付けされます。

一般的には自動車保険に初めて加入すると「6等級」からスタートします。

等級は保険請求をしなければ上がっていき、事故などで請求をすると下がる仕組みです。

例えば1年間無事故であれば等級が上がっていきます。

逆に事故を起こして保険を請求した場合は、事故の翌年から3等級下がるのが一般的です。

また事故ではなく火災に巻き込まれたり落書きをされるなど「偶然生じた損害」の場合でも1等級下がります。

例え過失が無くても保険を請求したかどうかで等級が変動するのです。

等級を進めるメリット

等級を進めるメリットは何といっても保険料の割引です。

等級が進めば進むほど割引率が高くなり、支払う保険料が安くなるのです。

また割引率は「事故あり」か「事故なし」かによっても変動します。

等級が下がることによるデメリット

逆に等級が下がると、保険料に「割増率」が適用されるのです。

1〜3等級まで下がってしまったら標準の保険料よりも高くなってしまいます。

例え20等級まで上がったとしても、何らかの理由で保険を請求すれば等級は下がります。

そうなれば翌年の保険料の割引率は低くなり、保険料が高くなるのです。

へこみ具合で保険適用を考えるべし

冒頭でお伝えした通り「へこみの程度」によって保険請求をするか否かを決めると良いでしょう。

具体的には次の2つを行います。

  • 修理費用の見積もりを複数の業者に依頼する
  • 保険を請求した場合の翌年の保険料と今の保険料の差額を計算する

事故でへこんでしまったケースと偶然へこんだケースでは等級の下がり方が異なります。

そのためへこんでしまった理由や原因まで考慮して、保険を使うか否かを決定すると良いでしょう。

等級が下がった場合の費用負担と見積もりとして提示された修理費用のどちらが高額なのか。

まずは試算をして、じっくり考えてから決定するのがおすすめです。

車が老朽化していて買い替えを検討しているのであれば、買い替え時期の前倒しを検討するといいでしょう。

また等級が進んでいる場合は素直に修理に出すというのも一つの方法です。

保険を使用して修理した方が楽ですし、等級が高ければ割引率が多少下がってもさほど影響はないでしょう。

とにかく手間を無くしたい方や時間が惜しい方も保険使用が無難です。

車のへこみのDIYを紹介!

車がへこんでしまったら、板金業者に修理を依頼する以外に方法はないと思いがちです。

しかし、ちょっとした工夫をすれば軽度のへこみならDIYで修理ができます。

今回ご紹介するのはお湯や吸盤を利用したDIY修理方法です。

へこみ具合によっては効果がない場合もありますが、特別な工具は必要ないため修理前に一度試してみても良いかもしれません。

※本サイトはDIYをオススメするものではありません。

修理には専門的な知識が必要になりますので基本的には修理業者に依頼するようにしてください。

DIY修理をするなら早めに

車がへこんでしまった場合はできるだけ早急に対処しましょう。

あまり放置しておくと、変形した金属が劣化してサビの原因となります。

またDIYで修理できる程度のへこみなのに、放置した結果予想外に傷が進行して修理不能になる可能性もあります。

DIY修理の注意点

どんなへこみでも必ず修理できるというわけではありません。

あまりにも範囲が広ければDIY修理は難しいでしょう。

また手順を間違えたりへこみの程度によっては、状況を悪化させてしまう場合もあります。

作業時の安全確保を徹底

作業時は必ず軍手を着用することを徹底してください。

これから紹介する方法には、お湯やドライヤーでへこみ部分を温める工程があります。

車体(へこみ部分)を温めることで、金属を柔らかくするのです。

当然温められた部分は高温になりますので、素手で触るとヤケドする危険があります。

また意図的ではなく偶然触れてしまう可能性もあるでしょう。

こうしたリスクを未然に回避するためにも、必ず軍手を着用して作業に取り掛かりましょう。

車のへこみのDIY修理の手順をご紹介

吸盤を使った車のへこみ修理の手順をご紹介します。

手順1:お湯をへこみ部分に熱湯を掛ける

へこんでしまっている部位にお湯を掛けます。ピンポイントではなく周囲まで広めに掛けるのがポイントです。

お湯はできるだけ温度が高い方が望ましいので、沸かしたての熱湯を用意すると良いでしょう。

高温にすることでボディのへこみ部分を柔らかくします。

手順2:手で押してみる

ボディを熱したら裏側から手で押してみてください。場合によってはそれだけでへこみが元に戻ることもあります。

柔らかくなっているため想像以上に軽い力で変形させられるので、試してみる価値はあります。

手順3:吸盤をへこみ部分に当てる

お湯でへこみ部分を柔らかくしたら吸盤の出番です。

こちらもシンプルに、吸盤をへこんでいる部分に当てて吸い上げましょう。

へこんだ面積と同じくらいの大きさの吸盤を使うのが成功のポイントです。

へこんだ部分全体を吸い上げられるサイズの吸盤を使えば、へこみを元に戻せるかもしれません。

しかしへこみ部分よりも大き過ぎる吸盤では、へこんでいない部分まで変形させてしまう可能性があります。

そうなると再度温めて変形させる必要があり二度手間になるため、吸盤のサイズには注意しましょう。

この方法で修理できるのは、平面に生じたへこみやサイズが小さいへこみです。

湾曲面のへこみの修理は難しいですし、大きなへこみを吸い上げる吸盤はなかなか用意できません。

このあとハンマーを利用するケースを紹介しますが、吸盤の方が手軽でテクニックも必要ありません。

まずは吸盤で対処できないか、へこみを観察することも大切です。

吸盤ではなくハンマーを利用する

吸盤ではなくハンマーを利用することも可能です。ハンマーといっても板金用ハンマーの使用を推奨します。

板金用以外を使うと穴を開けてしまったり、更に変形させてしまう場合があるので注意が必要です。

吸盤はへこみの表から吸い上げますが、ハンマーは裏から処置します。

お湯によって柔らかくなった車体の「へこみ部分の裏側」からハンマーで叩いてください。

叩く時は軽い力で大丈夫です。柔らかくなっているため無理に力を入れる必要はありません。

力を入れ過ぎると、表側に膨らんでしまう可能性もあります。

裏側を少し叩いて表側を見て確認、これを繰り返すため少々煩雑かもしれません。

しかしこれが最も綺麗に修復するための方法です。

上記以外の様々なDIYアイディア

お湯や吸盤、ハンマーを利用する以外にも、車のへこみをDIYで修理する方法があります。

お湯と併用してドライヤーを使う

お湯を掛けてへこみ部分を柔らかくする工程でドライヤーを使用することもできます。

お湯を掛けながらドライヤーでへこみ部分に熱風を当てるのです。

お湯だけのときよりも効率良く温度を上げられるため、より変形させやすい状態を作り出せます。

しかし一般的なドライヤーでは熱が足りない場合も。可能であれば高温ドライヤーを使用しましょう。

冷却スプレーの使用

お湯やドライヤーでへこみ部分を温めたら、冷却スプレーなどで「冷やす」のも1つのアイディアです。

柔らかくなり変形しやすくなっているへこみ部分は、冷やすことでへこみが解消されることがあります。

温めて、冷やして、また温めて…といった具合に、繰り返すのも立派な修理方法です。

かなり地道な工程ではありますが試す価値はあるでしょう。

特別な工具を用意する必要がないのも嬉しいポイントです。

ヒートガンを使う

へこみ部分を温めて柔らかくする工程では「ヒートガン」も使用できます。

お湯やドライヤーよりも手っ取り早く高温にできるのが特徴です。

ただしヤケドの危険性が更に高まるため細心の注意を払って取り掛かってください。

またへこみ部分にゴミや汚れが付着していると、変色したりこびりついてしまうこともあります。

もしヒートガンを使用してDIYする場合は、作業前に汚れていない布などでへこみ部分の汚れを拭き取りましょう。

市販の修理キットを使う

市販の修理キットを使ってみるのも1つの方法です。修理に出すよりは費用を抑えられます。

しかしこれまでに紹介したDIY方法よりも細かい作業が必要です。

またへこみの状態によってキットの対応範囲外の場合もあります。

素直に修理に出す

これらのDIYで修理できなかった場合や、明らかにDIYでは修理不能なへこみの場合は、素直に修理に出しましょう。

DIY方法を次々に試した結果へこみが悪化してしまったら元も子もありません。

保険を使うかどうかは落ち着いて判断

DIYに取りかかる場合、早めに処置するのが大切です。

そのため車体がへこんでしまった時に保険を使うか否か、できるだけ早く判断する必要があります。

記事中でも触れた通り「保険を使うメリット」と「等級が下がるデメリット」などを考慮してください。

費用なども計算して、落ち着いて判断しましょう。

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