タイヤの寿命は保管方法で変わる!正しいタイヤの保管方法とは?
「タイヤの保管場所」のアンケートを実施してみました。念のためにスペアのタイヤを保管することはいざという時に備えておくことは大事ですが、保管方法によって急激に劣化してしまったり間違ったケアによって劣化を引き起こしてしまします。タイヤの保管・ケアを適切に行うことで長く安全にタイヤを使用できます。
「タイヤがパンクした時のスペアとして」「激安店で安く売っていたから」「冬場のスタットレスタイヤの履き替えのため」など、さまざまな理由でタイヤを保管しているケースは多いようです。ただ、タイヤの保管の仕方によっては、使うときに劣化していた!なんてことも…。そのようなことにならないために、タイヤの保管法について、ご紹介していきます。
目次
タイヤをどうやって保管していますか?
まずは、ユーザーのみなさんに「タイヤの保管場所」についてアンケートを実施してみました。アンケート結果から見えるタイヤの寿命について、お伝えしていきましょう。
項目名 | 合計数 | パーセンテージ | |
---|---|---|---|
1 | 物置やガレージでタイヤカバー等をかけて保管 | 492 | 45.2% |
2 | ベランダや屋外などでタイヤカバー等をかけて保管 | 182 | 16.7% |
3 | タイヤカバー等をかけずに屋内で保管 | 252 | 15.8% |
4 | タイヤカバー等をかけずに屋外で保管 | 53 | 14.8% |
5 | タイヤ保管サービスを利用して保管 | 86 | 21.3% |
6 | その他 | 24 | 2.2% |
1089 | 100% |
あなたは保管しているタイヤをどのように保管していますか
物置やガレージでカバーをかけて保存が45.2%、ベランダや屋外でカバーをかけて保存16.7%、カバーなしで屋内保存23.1%、カバーなしで屋外保存4.9%、タイヤ保管サービス7.9%、その他2.2%という結果になりました。
屋内でタイヤカバーをかけて保管されている方や保管サービスを利用されている方が半数を超えています。タイヤが雨風にさらされないように配慮して保管されている実態がわかります。
タイヤの寿命と性能維持のため、タイヤの保管法は大事
当然のことですが、タイヤはゴム製品であり、新品といえども時間の経過とともに劣化していきます。ゴムの劣化を起こす主な原因には、直射日光に長時間当たることでの劣化、雨にさらされることでの水分による劣化、湿度の高い場所に長期間保管することによる劣化など複数あります。
また意外な原因に、タイヤの洗浄のやりすぎによるゴムの劣化というのもあります。タイヤを数年にわたり保管して使用する場合、間違った保管方法によるタイヤの劣化が進み過ぎると、いざ使いたいときに使用不能になっていることがあるかもしれません。
そういう事態を防ぐために、正しいタイヤの保管法を知っておきましょう。
タイヤを屋外でカバー無し保管は論外
ゴムは紫外線により著しく劣化します。ですから屋外放置はタイヤにとって最悪の環境です。長期間、日光にさらしておくと、ゴム表面にひび割れを発生させ、パンクの原因にもなりかねません。
また、屋外では雨にもさらされることになります。水分はゴムそのものを劣化させる要因になります。もし、タイヤ内部に水が入ってしまうと、スチールコード(タイヤの形状を保つ金属性繊維)が錆びる原因となります。雨水や湿気もタイヤにとっては大敵なのです。
屋内保管に潜む罠
屋内保管の際、タイヤを念入りに洗浄し、ワックスをかけて保管する方がいますが、タイヤは洗剤を使用せず、水洗いで汚れを落とすほうが良いことを知っていますか?洗剤の化学成分がタイヤのゴムを傷つけるだけでなく、タイヤに染み込ませてある保護成分まで洗い流してしまうからです。過剰な洗浄もタイヤにヒビを発生させる要因となりますので、化学成分の入った洗剤で洗いすぎないように注意しましょう。
また屋内であっても油が付着する恐れのある場所や、高温多湿になる場所、またバッテリー等オゾンを発生する器具との同時保管は禁物です。いずれもタイヤのゴムを劣化させる要因となるからです。
タイヤへの付着物は洗い流して保管
降雪地帯にお住まいの方、はスタッドレスタイヤを所有しておられる方も多いでしょう。スタッドレスタイヤも基本は夏タイヤと同じ扱いになりますが、タイヤについた凍結防止剤を流水とブラシで丁寧に落としてから保管することをオススメします。
また夏タイヤであっても、タイヤ溝に挟まった小石を取り、タイヤ全体についた泥汚れを洗い流しておきましょう。そうすることでカビの発生を防ぐことにもなり、タイヤを長持ちさせるコツにもなります。タイヤの寿命を延ばすだけでなく、タイヤ本来の性能発揮のためにも汚れなどは洗い流した状態で保管するようにしましょう。
タイヤの空気は少し抜いておく
タイヤの空気圧の基本設定は、クルマの車重がかかっても十分に耐えられるようになっています。そこには、かなりの内圧がかかっており、その重みから解放された状態では、逆に内圧でタイヤのゴムに負担がかかってしまいます。取り外したままでタイヤを保管すると、内圧で劣化が進行し、ヒビをつくる要因となります。そのため空気を少し抜いておく(半分程度)ことで、タイヤへの負担を減らすことができます。
タイヤラックが無い場合、基本は横積みで
タイヤの保管にタイヤラックがあれば理想的ですが、無い場合には、ホイールがついた状態なら横にして積んで保管するのが基本です。縦置きにするとホイールの重みで、接地面の部分が変形する恐れがあるからです。
逆にホイールが無い状態のタイヤ単体で保管する場合には、縦置きのほうが良い状態を保てます。ただ、縦置きにしても横置きにしても、タイヤの変形を防ぐためにときどき、上下を入れ替えたり、動かして変形しないように保管すると良いでしょう。
まとめ
せっかくスペア用のタイヤを買っても、保管の仕方が悪いと性能を損ねてしまいます。大切なタイヤの正しい保管方法の基本を知ることは、タイヤを守るだけでなく、事故を防ぐことにつながります。
タイヤが熱や湿気、汚れに弱いことを知り、正しく保管して安全に、少しでも長く使用できるようにしましょう。