公開日:2019.10.01 更新日: 2019.10.24

フロントガラス交換の費用や相場を紹介!セットの方が安い?保険は適用できる?DIYが可能かも調査!

車のフロントガラスは住宅の窓ガラスよりも強度が高く、簡単に傷付いたりヒビが入ることはありません。

しかし飛び石や大粒の雹などにより想定外の力が加われば破損してしまいます。

傷やヒビがある状態では安全運転に支障をきたすため、フロントガラスの修理・交換が必要です。

そこで今回はフロントガラスの修理や交換時の費用、注意点をご紹介します。

適切な対応と判断で少しでも費用を抑えて、修理を行いましょう。

フロントガラスの交換が必要なケース

フロントガラスがどのような状態になったら交換が必要になるのでしょうか。

フロントガラスにヒビが入ってしまった場合

前を走行する車が蹴り上げた小石が飛んできたり、ダンプカーの砂利や土砂が風に運ばれてくることがあります。

こうした飛来物自体にはさほどスピードはないのですが、車が高速でぶつかることによりフロントガラスにヒビが入ることがあります。

また寒冷地ではフロントガラスに積もった雪を溶かすために熱湯をかけ、温度差から大きな亀裂が入るケースも少なくありません。

線上に亀裂が入る程度では収まらず、衝突点から放射状に複数のヒビが入ることもあります。

フレームの歪み

事故や衝突があった後、しばらく経ってからフロントガラスにヒビが入ることもあります。

これは強い衝撃で歪んだフレームが原因です。

事故の瞬間は異常がなくても、その後の車の振動や風の影響でガラスとフレームがぶつかり合い、ヒビが生じます。

大した事故ではないと思っていても、事故後は全体を点検して歪みがないか確認をしましょう。

小さな傷でもすぐ修理

飛び石による傷といっても大小様々。小さい傷は運転に支障がないため放置しがちです。

しかしフレームの歪みと同様、運転をすればフロントガラスは振動して小さな傷に僅かながら力が掛かり続けます。

その結果、小さな傷が広い範囲に渡るヒビ割れに発展するケースもあるのです。

また車内外の温度差による圧力に耐えられなかったり、ウォッシャー液によってもヒビが大きくなることがあります。

実はフロントガラスの傷を放置したまま車を運転すると、道路運送車両法違反です。

そのため車検を通すこともできません。

フロントガラスの傷は視界に入りやすく事故に繋がりやすいため、小さな傷でも早めの修理をおすすめします。

傷の大きさや部位により修理か交換か決まる!

フロントガラスに傷やヒビが入った場合、必ずしも交換しなければならないということではありませんが、修理は必要です。

では交換か修理かを判断するには何を目安にしたら良いのでしょうか。

直径が500円玉より小さいもの

傷の大きさは500円玉を目安に考えます。

500円玉よりも小さい傷ならフロントガラスの「修理」が可能であり、交換の必要がないのが一般的です。

この程度ならレジンを入れて固化させれば傷の広がりが防げるため、低価格で修理が行えます。

直径が500円玉より大きいもの

レジンによる修復が不可能な場合、あるいは広範囲に渡るヒビ割れの場合はフロントガラスの「交換」となり、費用は高額になります。

飛び石が当たった地点から傷が上下左右に広がっているケースや、事故によるガラスの破損などが該当します。

運転席側やフレームに近い場所はNG

運転席側に傷ができた場合は特に道路運送車両法違反として判断されやすくなります。

フロントガラスのフレームから10~20cm以内の場所にある傷は、例え傷が小さくてもフロントガラスを交換する必要があります。

ガラスの端に寄れば寄るほど小さな傷を修理する器具の取り付けが困難になり、修理を行うことができなくなるのです。

無理矢理リペアを行っても傷が大きくなってしまう可能性もありますので、フレーム寄りの傷は一般的にはガラス交換となります。

フロントガラス交換における費用の相場は?

そう滅多に行う機会がないフロントガラス交換。価格の目安が見えにくいかもしれません。

一般的な交換相場や価格変動の要因をご紹介します。

フロントガラス交換の相場

500円玉より小さい傷は修理で対応できますので、1ヶ所あたり約10,000円~20,000円程度が相場です。

たった1~2cm程度の小さな傷の修理にしては高額ですが、新品のように綺麗になります。

傷が大きい場合はフロントガラスごとの交換となるので、フロントガラス自体の代金+交換の作業費が必要です。

車種やガラスの種類も様々ですので一概に金額は言い切れません。

中古ガラスなどを使用すると50,000円位から、ディーラーで正規品を使用すると150,000円を超えるものもあります。

ディーラーか専門店、純正か社外製品かで変わる

フロントガラスの入手先や品質によって価格が変わります。

金額は比較的高くなりますが、最も安心できるのはディーラー純正の新品フロントガラスです。

またサイズが合う他社製の新品フロントガラスや中古のガラス、近年ではアジア製のフロントガラスも人気があります。

金額に差があるため、あと何年その車に乗るかを考えてからガラスを選ぶべきでしょう。

UVカットガラスや断熱ガラスといった機能性が高いフロントガラスは金額が高くなる傾向です。

見積もりは3社以上で取るのがオススメ!

フロントガラス交換は決して安くないため、よほど懇意な業者が相手でない限りは見積もりを取ることになります。

しかし頻繁に交換するものではないため、相場がどれくらいか判断しにくいでしょう。

1社のみから見積もりを取った結果高性能すぎるガラスが採用されてしまい、想像よりも金額が跳ね上がるケースもあります。

ディーラーや専門店など業者を何種類か選定し、複数業者から見積もりを取ると良いでしょう。

A店で純正ガラスを使用し110,000円が提示され、B店では他社製ガラスで80,000円、C店では中古ガラスで50,000円。

これほど価格差が出る場合もあります。

あと数年で車の乗り換えを検討しているのであれば、中古フロントガラスで十分かもしれません。

複数の見積もりを比較し、車の耐用年数や予算に合わせて交換依頼をするのがベストです。

フロントガラスはDIY修理が可能!

バンパーの塗装剥がれや小さな傷はDIY修理が可能だということが知られています。

実はフロントガラスも自身で修理ができるのです。

ただ、あくまでも「可能」ということで推奨はできません。

以下に内容を記載しますが参考程度に考えてください。

補修セットを使用するとお得に修理できる?

フロントガラスは2枚ガラスで樹脂板を挟んだ構造です。

外側と内側の一方が傷付いて割れたとしても樹脂板にガラスの破片が貼り付くため、飛び散ることはほとんどありません。

破片がそのまま樹脂板に固定されてさえいれば、レジンを流し込んで硬化させるDIY修復が可能です。

ネットショップでは数多くのフロントガラス修復キットが販売されていますが、修復結果への満足度は5割程度。

傷が小さくフレームから間隔が空いていればDIY修復を検討しても良いかもしれませんが、全て自己責任となります。

DIY修理は温度や天候に気を付けて!

DIY修理をする場合には作業環境の温度や天候に注意が必要です。

レジンは紫外線で固化するため、曇りや雨の日は避けましょう。

寒冷地ではレジンの浸透が遅く思わぬタイミングで固化してしまうケースも。

車内からドライヤーでガラスを温めてからレジンを入れるとうまくいきます。

レジンの流し込みに手間取るうちにレジンが固化してしまうという失敗例も数多くあります。

初めての作業の場合は屋根がある場所で作業し、固化工程のみ日差しがある場所に移動するという方法をおすすめします。

またジェルネイルやレジンアクセサリー用のUVライトが比較的安価で購入できるため、それを使ってみるのも一つの手段です。

必ず成功するとは限らない

DIY修理は、業者修理の10分の1程度の費用で行えますが、成功率は50%ほど。

傷の大きさや深さ、修理を行う際の温度や天候によっても成功率が左右されます。

初めての修理では薬液やフィルム等の使用方法を間違えるケースもあるでしょう。

10,000円程度で業者修理が可能な傷のDIY修理に失敗し、フロントガラス交換を余儀なくされる事例もあります。

安上がりのDIY修理のはずがその何倍、何十倍もの出費となり時間も無駄になるのです。

親切な業者の場合はDIY可能な傷か見てくれる場合があるため、見積もりの段階で相談してみると良いでしょう。

物損扱いで車両保険適用内!

フロントガラス交換の原因として多く挙げられるのが飛び石です。

飛び石は石を飛ばした相手を特定するのが難しく賠償責任を問うのは難しいでしょう。

物損扱いとして自身の車両保険は適用されるため、修理の費用負担が少なく済みます。

逆に費用が高くなってしまう可能性も?

保険を利用すればフロントガラス交換代金という大きな出費を抑えることは可能です。

しかし保険が適用されると保険の等級が下がってしまいます

等級が下がると保険料の割引率が低くなり、翌年以降の保険料が割高になるかもしれません。

保険の利用はケースバイケース

傷が小さい場合はフロントガラスを交換せずに、比較的安い費用で修理できる場合が多くあります。

交換が必要なケースでは、まずは複数の見積もりを取りましょう。

その後保険会社に保険金や翌年以降の保険料の相談をすることをおすすめします。

フロントガラスの傷は視界を悪くするため早急に対処が必要ですが、想定外の出費にならないように落ち着いて行動しましょう。

修理や交換に出す際の注意点

フロントガラスの修理や交換を依頼する場合はどんなことに気を付けたら良いのでしょうか。

見積もりに必要なもの

見積もりの際は以下の3点が必要です。

  • 自動車検査証(車検証)
  • ガラスの破損状況がわかる写真など
  • ガラスに取り付けされているものの種類と数(カーナビのフィルムやETCなど)

ネット見積もりの場合は正確な状況が伝えられるように、傷が判りやすく鮮明な写真を複数提出すると良いでしょう。

傷の状態がはっきりしないと必要以上に高額な見積もりが提示される可能性もあります。

業者に出向いて実車を確認してもらう場合には写真は不要です。

フロントガラスに傷が付いた時にしてはいけないこと

修理を依頼してもその日に着手してもらえるとは限りません。傷を悪化させないために、以下に注意しましょう。

  • ウォッシャー液の使用は避ける
  • 高速や砂利道を通らないようにする

ウォッシャー液とフロントガラスの温度差で亀裂が広がることがあるため、ウォッシャー液の使用は避けたほうが無難です。

また高速走行や砂利道は振動が大きくいため傷を広げる可能性があります。

1cm以上の傷の場合は少しの衝撃で悪化しやすいため、できるだけ早期に修理対応をしてもらえる業者を探しましょう。

応急処置シールが売っておりますが、あくまで応急処置なので修理したことにはなりません。

また傷があると車検が通らないため、車検時期が迫っている場合も早急に修理・交換をおすすめします。

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