2019.06.26

タイヤの摩耗について解説!偏摩耗の原因と対策を確認して長持ちさせよう!摩耗に強いタイヤの特徴とは?

タイヤの摩耗はなぜ起きる?原因を知って長持ちさせよう!

タイヤは常に地面との摩擦にさらされているため、走行距離が長くなるほど摩耗します。

またゴムでできているため、水分や紫外線、熱などの外的要因によって劣化が進んでもろくなり、更に摩耗が進行しやすくなります。

しかし、タイヤが摩耗する原因を知ることにより、摩耗しやすい要因を取り除くことができ、タイヤを長持ちさせることができるのです。

今回はタイヤの摩耗の原因や摩耗の種類と、長持ちさせるための対策についてご紹介します。

タイヤを摩耗させる原因は?4つの状態をチェック

タイヤの寿命は車の使用頻度や環境により異なりますが、走行距離が30,000kmを超えたら交換時という見方が一般的です。

それほど走っていないのにタイヤの溝が浅くなっていたり、あっという間にトレッドサインが出ている場合は、タイヤを摩耗させやすい状態になっている可能性があります。

摩耗に気づいたら、次に挙げる4つの状態を確認してみましょう。

タイヤの状態

ベストコンディションに調整されたタイヤは、本来の性能が十分発揮されやすく、タイヤへの負荷が最小限に抑えられます。

こうした良好な状態を保つために重要な要因が、タイヤの空気圧です。

空気圧が適正に保たれていないタイヤは、最適な接地状態ではないまま走行するためタイヤへ負荷がかかりやすく、接地面が摩耗しやすくなります。

また、タイヤによっては性能維持のために摩耗しやすいゴムを使用しているケースもあります。

例えば、スポーツタイヤのように高いグリップ性が求められるタイヤや発熱しやすい素材を用いている場合は、通常より摩耗スピードが早い傾向にあります。

車の状態

タイヤは重さがかかれば接地面が広くなり、重量がある分強い摩擦を受けとめることになるため、通常よりも摩耗しやすくなります。

ですから積載量や乗車定員、車両重量がタイヤの摩耗に大きな影響を与えるといえるでしょう。

サスペンションやステアリングの整備が適切に行われていない場合、負荷を受けとめるのはやはりタイヤです。

そのため、これらの整備不良もタイヤの摩耗の原因に挙げられます。

走行の状態

急ブレーキや急発進をすると一瞬にしてタイヤの接地面に強い負荷が加わります。

こうした急制動を頻繁に行ってしまうと摩擦が加わる回数が多くなり、タイヤの摩耗が進行します。

また、高速走行の機会が多い場合、タイヤの接地面が広い上に発熱している時間が長くなるため、通常走行時と比べて摩耗が進行しやすいといえます。

道路の状態

オフロードや路面状況が悪い道を走行する際は、タイヤの部分的な摩耗が生じやすくなります。

また整備された路面を走行する場合でも、真夏の炎天下では注意が必要です。

路面が発熱しているためゴムが軟化してしまい、路面との摩擦の影響を受けやすくなります。

偏摩耗の種類

正常なタイヤは左右対称、全周が均一に摩耗していきます。

しかし摩耗を加速させる何らかの原因がある場合には、次に挙げるような特徴的な摩耗が見られます。

均一ではないこれらの摩耗は総称して「偏摩耗」と呼ばれ、放置すると走行音が大きくなって静粛性が損なわれたり、タイヤの寿命を更に縮めることに繋がります。

偏摩耗にはどのような種類があるのでしょうか。代表的な偏摩耗の特徴と、偏った摩耗の原因をご紹介します。

ショルダー摩耗

タイヤの両ショルダーの摩耗が他の部位よりも早く進んだ状態をいいます。

この摩耗が生じるのは、タイヤがたわんでいる、あるいはたわみかけている場合です。

そのため、空気圧が低かったりリム幅が広すぎるケースでよく見られます。

また、積載量が多すぎる車でもショルダー摩耗が起きやすくなります。

センター摩耗

接地面の中央部の摩耗が他よりも早く進んだ状態をいいます。

この摩耗が生じるのは、タイヤを引っ張るような力が加わったまま走行している場合です。

そのため、空気圧が多すぎてタイヤが過度に膨らんでいるときや、引っ張りタイヤのような状態で走行を続けているとセンター摩耗が起きやすくなります。

片側摩耗

内・外どちらか一方のショルダーだけが他よりも早く摩耗している状態をいいます。

アラインメント調整が正しく行われていない場合に起きやすい摩耗です。

特にキャンバー角(タイヤの傾き)が内・外どちらかに傾いていると、傾いた側の片側摩耗が生じやすいといえます。

フェザーエッジ摩耗

タイヤ接地面が摩擦によって羽根のようにめくれて浮いている状態をいいます。

片側摩耗と同様に、アラインメントの調整不良が原因で生じる摩耗です。

タイヤの内側から外側に向かってめくれている場合はトー・アウト角、逆の場合はトー・イン角に問題があるため調整が必要です。

ヒール・アンド・トー摩耗

接地面のブロックが全て一定の角度で斜めに摩耗し、ノコギリの刃のようにギザギザした状態になるのが特徴です。

ローテーションをせずに長期間走行を続けている場合に見られます。

スポット摩耗

接地面の一部だけが他よりも早く摩耗している状態をいいます。

急制動が多かったり、ブレーキ周りに問題がありスムーズなブレーキングができないまま放置していると、スポット摩耗が生じる可能性があります。

偏摩耗の対策

偏摩耗は日頃のメンテナンスや適切なタイヤ選び、運転時の心がけで最小限に食い止めることができます。

具体的にどのような対策をすれば良いのか、4つご紹介します。

適正空気圧

タイヤが異常にたわんでしまったり、逆に強い張力がかかってしまうケースではタイヤの摩耗が進行しやすくなります。

そのため、タイヤの空気圧を適正に保つことはタイヤの寿命を延ばすための重要なファクターといえるでしょう。

空気圧は日々の走行で少しずつ変化していきますので、定期的に確認するように心がけましょう。

少なくとも一ヶ月に一度のチェックをおすすめします。

ガソリンスタンドで空気圧計を借りて測定できますし、簡易的な空気圧計を一つ常備しておくのも便利です。

ローテーション

偏摩耗が進んでしまわないうちにローテーションを行い、摩耗部位をできるだけ均一に保ちましょう。

一般的には走行距離5,000kmごとのローテーションが推奨されていますが、夏・冬タイヤの交換をする際に必ずローテーションを行うように決めておけば、走行距離をオーバーした際に別途交換の手配をする手間が省けます。

リム幅を適正にする

リム幅が適正ではなくタイヤがたわんでいる、あるいは強く張られている状態にならないように、ホイールサイズやホイール形状に合ったタイヤを選ぶことが重要です。

また適正リム幅を守ることは偏摩耗を防ぐだけでなく、脱輪やバーストといった大きなトラブルを未然に回避することにも繋がります。

急動作

急ブレーキ、急発進、急ハンドルなど「急」がつく操作を避け、余裕を持った運転を心がけましょう。

急制動を避けると、タイヤだけでなく車のあらゆる部分への強い負荷がかかりにくくなるため、車を長持ちさせることにも繋がります。

摩耗に強いタイヤの特徴とは?

タイヤの原料の約5割はゴムです。ゴムは摩擦を受けとめる力を持っていますが、受けとめる柔軟性があるからこそ受ける衝撃は「摩耗」となって現れます。

そのため、ゴム製のタイヤの摩耗をゼロに抑えることは難しいでしょう。

しかし、できるだけ摩耗しにくい材質を使ったタイヤや、トレッドの形状を工夫したタイヤなど各メーカーが開発を進めており、「耐摩耗性」を重視したいユーザーにとってタイヤ選びの選択肢が広がりつつあります。

トレッドパターンが非対称のタイヤ

車は常に直進しているわけではありません。カーブを曲がったり右左折をする際に車体は左右に傾きます。

こうした走行で負荷がかかりやすいといわれているのがタイヤの外側です。

そのため、片側摩耗のタイヤでは外側が摩耗しているケースが多く見られます。

こうした摩耗を軽減するため、タイヤの内側と外側で剛性に差をつけたタイヤが販売されています。

通常、タイヤのトレッドパターンは左右対称ですが、片側の剛性だけを強化したタイヤは左右のパターンが異なっているのが特徴です。

ブロックの面積が広いタイヤ

タイヤ表面のブロックを大きくすることにより、できるだけ広い面で摩擦を受けとめるように工夫した耐摩耗性タイヤが販売されています。

消しゴムは角で消すと早くすり減ってしまいますが、広い面で消すとなかなかすり減りません。

タイヤもゴムでできているため、同じことがいえるのです。

またブロックだけでなくトレッド幅を広くしているタイヤもあります。

ゴム自体を強化したタイヤ

タイヤはゴムだけでなくオイルやカーボン、シリカなど様々な材料を混合して作られています。

その中で、耐熱性や耐摩擦性を強化するために、配合する材料の種類や配合比率を研究して作られた新素材の耐摩耗性タイヤが販売されています。

近年開発されている新素材タイヤは、最新機器を用いた研究開発コストがかかっているため、他のタイヤよりも価格が高い傾向にあります。

しかし通常のタイヤより長持ちしますし、偏摩耗対策を十分に行えばコストパフォーマンスはそれほど低くはないといえるでしょう。

偏摩耗を防いでタイヤを長持ちさせよう

タイヤの接地面は車の下に隠れて見えにくく、頻繁に確認する方は少ないかもしれません。

しかし偏摩耗を放置して運転を続けているとどうなるでしょうか。

ハンドルの不安定さやグリップ性の低下などの影響が見られ、安全な走行が難しくなります。

また、ゴムがすり減っていけばそこからバーストする危険性もあります。これは自車のみならず他車・他者を巻き込んだ事故に繋がりかねません。

そのため、月に一度の空気圧チェックやタイヤ交換時のローテーション、「急」操作を避けるなどを心がけて偏摩耗を防ぎましょう。

安全運転に繋がりますし、タイヤが長持ちすれば余分な出費も避けられます。

 前の記事へ 次の記事へ 

タイヤを知る 新着記事

タイヤを知る 記事一覧に戻る