2019.04.23

タイヤのインチアップのメリットとは?

タイヤをインチアップした時のメリットについて紹介します。ホイールの内側に空間を作り大きなブレーキを装着することでスポーティーな走りができることから人気ですが、気をつけなくてはいけないポイントもあることはご存知でしょうか。

車のタイヤ

sport car

インチアップは今でも根強い人気を誇るカスタマイズです。インチアップによってホイールを大きくすることでタイヤのグリップ力が増し、よりスポーティな走りを実現できます。

特に車の「走り」にこだわるドライバーが実施していたことから、スポーツカーが対象、というイメージをお持ちの方もいらっしゃることでしょう。

ですが、近年では愛車の存在をアピールするために、気軽にインチアップを実施する方も増えてきました。ホイールが大きく目立つことでファッション性も高まります。各自動車メーカーのラインナップにも、最初からインチアップが施されているグレードが準備されているほどです。

今回はタイヤのインチアップについて、メリットやデメリットも含めてご紹介します。

インチアップとは?

インチアップとは、タイヤの外径はそのままにホイールの直径を大きくすることです。インチアップによってスポーティな走りに近づけることができますし、横から見るとホイールがぐっと大きくなるためスタイリッシュに見えます。

せっかくアルミホイールと綺麗なデザインのホイールカバーを装着するなら、インチアップによってホイールを大きくし、より格好良くしてみてはいかがでしょうか。

なお、タイヤの外径はそのままに、と述べましたが、これには理由があります。インチアップを行う場合でも、タイヤそのものの外径は、なるべく純正タイヤの外径に一致させる必要があるためです。この理由についてはデメリットを解説する際に詳しく説明しますが、タイヤの外径が純正のタイヤと一致しない場合、スピードメーターや走行距離計(オドメーター)に直接影響し、悪くすると車検を通らない可能性もあります。

といっても、自動車メーカーがラインナップとして最初からインチアップしたグレードを用意しているように、インチアップすること自体に問題はありません。

インチアップを検討する場合は最寄りのカー用品店やカーディーラーなど、タイヤの専門家へ尋ねるのがよいでしょう。店舗としてもホイールとタイヤを売るチャンスですから、快く相談に乗ってくれることでしょう。

タイヤのインチアップを行うメリット

まず、タイヤのインチアップを実施するメリットをご紹介します。

・操作性が向上する

インチアップすると、タイヤの断面は平たくなります。コーナーを曲がる際、タイヤは横方向にたわむことになります。タイヤの断面が平たいとそれだけたわむ力に対して強くなるため、コーナリング時の安定性が増します。

より直感的に表現すると、ハンドリングに対してもキビキビと反応してくれるようになります。スポーティな走りを追求したい方は、インチアップによって得られるメリットとして、特にこの点を好んでいるようです。

・グリップ性能が向上する

先述したように、インチアップを実施するとタイヤの断面が平たくなります。タイヤが平たくなるとタイヤと路面が広い範囲で接触するようになるため、摩擦力が増し、グリップ性能が向上します。

アクセルを踏んだときには加速力が伝わりやすくなりますし、ブレーキを踏んだときには制動力が伝わりやすくなります。足元の操作に対して車が敏感に反応するようになってくれるため、やはりスポーティな走りを求める方には好評なようです。

・愛車のドレスアップができる

せっかくの愛車なのですから、ただ乗り回すだけではなく、見た目にも気を遣ってあげたいものです。ですが、ステッカーやペイントのようなセンスが問われるドレスアップはなかなか実行に踏み切れないものです。

インチアップであれば手堅く愛車をドレスアップすることができます。特に車を横から見たとき、タイヤが占める割合が小さくなり、ホイールが大きく見えるため、スタイリッシュに見えます。

mountain

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タイヤのインチアップを行うデメリット

一方で、タイヤのインチアップにはデメリットもあります。

・乗り心地が悪くなる

タイヤが平たくなるということは、タイヤが薄くなるということです。クッション性が悪くなるため、乗り心地は悪くなります。

例えば道路と橋げたの繋ぎ目などを乗り越えた瞬間などの振動が、より大きく感じられるようになりますし、荒れた路面であればガタガタという振動がハンドルを握る手に伝わりやすくなります。

路面の状態を察知しやすい、という観点からすれば有用であると考えることもできますし、振動を楽しむという方もいらっしゃるかもしれませんので、一長一短ではあります。

ですが、走行中の振動はドライバーの疲労を大きくするという報告もあるため、やはりデメリットとしての側面が大きいと言えるでしょう。

・燃費が悪くなる

タイヤと路面の接地面積が大きくなると、グリップ性能が増す代わりに、タイヤの転がり抵抗は増えてしまいます。速度を維持するためにはアクセルを通常より大きく踏む必要があるため、燃費は悪くなってしまいます。

また、ホイールが大きくなることで車重そのものが増加します。言うまでも無く、車重の増加は燃費の悪化に直結します。

ホイールの素材を鉄からアルミに変えれば良いのではないか、と考える方もいらっしゃることでしょう。ですが、一部の製品を除いては、アルミホイールと鉄ホイールでは重量に大差がない、というのが実情です。

アルミは確かに鉄より軽い素材なのですが、鉄に比べて強度が劣るため、強度を補うために大量のアルミを使うことになり、結果的に鉄ホイールとは大差がなくなります。

なお、鍛造アルミホイールというカテゴリのホイールになると確かに軽量で頑丈ですが、かなり高額になります。燃費を良くして元を取ることは、おそらく難しいでしょう。

・走行音が大きく感じられる

タイヤと路面の接地面積が増えると、タイヤが路面の凹凸に衝突することで発生するノイズ、いわゆるロードノイズが多くなります。ロードノイズとは走行中に「ゴーッ」と低い音域で鳴る雑音のことです。

メーカーは素材や構造を工夫することでロードノイズの低減に努めていますが、インチアップ前に比べると、やはりインチアップ後はロードノイズが増えてしまいます。

走行している実感がある、と捉える方もいらっしゃるかもしれませんが、やはり一般的には大きなノイズは心地よいものではありませんし、カーオーディオの音も聞き取りづらくなってしまいます。

・選択を間違えると車検に通らない

タイヤの外径はスピードメーターや走行距離計(オドメーター)が表示する数値に直接関係します。車のスピードメーターは車軸の回転速度をもとに車の速度を計測しているため、外径が大幅に変わってしまうと正しい値を表示できなくなります。

例えば、外径が純正タイヤより小さい場合は走行距離に対して回転数が増すため、ゆっくり走っているのにメーター上では遅い速度表示になります。

逆に、外径が純正タイヤより大きい場合は走行距離に対して回転数が少なくなるため、速く走っているのにメーター上は遅い速度表示になります。表示が狂うだけでなく、車検の際に不合格となる可能性もあります。

車検の際はスピードメーターが時速40kmを指している際に実速度がどのくらいずれているかを調べます。平成19年1月1日以降に製造された車は時速30.9km~時速42.55km、平成18年以前に製造された車は時速30.9km~時速44.4kmの範囲に収まらなければいけません。

もっとも、純正のタイヤの外径とホイールのリム幅を合わせれば問題はありません。また、専門家に相談していればこのようなことは起こらないでしょう。特に、初めてインチアップを実施される方は専門家へ相談することをお勧めします。

まとめ

inchup3

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今回はタイヤのインチアップについて、メリットやデメリットも含めてご紹介しました。インチアップとはタイヤの外径を変えないまま、ホイールを大きくするカスタマイズのことです。よりスポーティな走りを期待でき、見た目もスタイリッシュになるというメリットがあります。

一方で、振動やノイズが増えたり、燃費が悪くなったりと、デメリットもあります。ご自身が車に求めていることが「運転をいっそう楽しみたい」「愛車を格好良くしたい」といったものでしたら、扁平率が低いタイヤを装着しているグレードの車を選んだり、あるいは現在の愛車にインチアップを施してみたりしてはいかがでしょうか。

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