ルーフキャリアで快適なカーライフを!
ルーフキャリアは、アウトドアやサイクリング等を楽しみたいけれど、車の収納スペースが足りないという方にはうってつけのものです。こちらでは、では何をチェックしておくべきか、使用する際の注意点を含めご紹介しております。
最近はキャンピングカーが売上を伸ばしたり、アウトドア用品が売上を伸ばしたりと、1970~1980年代に流行したアウトドアブームが再燃しています。
アウトドア趣味が当時の憧れだった世代が、退職後のセカンドライフとして再びアウトドアを楽しんでいるようです。また、自転車ブームに伴って「目的地までは車で自転車を運び、現地でサイクリングを楽しむ」というスタイルを選ぶ方も増えてきました。
アウトドアやサイクリングを楽しみたいけれど、車の収納スペースが足りない、という方はルーフキャリアの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
アウトドア趣味が流行している一方で、車は全体的にコンパクト化が進んでおり、大きな荷物を積むことが難しくなっています。ですが、ルーフキャリアを活用すればかさばる荷物も無理なく積み込めます。
今回はルーフキャリアとは何か、どんなものが載せられるのか、気になる車検に関することなど、ルーフキャリアについて徹底解説していきます。
目次
ルーフキャリアとは
ルーフキャリアとは、名前の通り「屋根(ルーフ)」の「荷台(キャリア)」のことです。屋根にハシゴのような部品を取り付けた車を見かけたことはありませんか?車の屋根に直接荷物を置こうとすると固定することが困難ですし、屋根そのものの耐荷重もさほど高くないため、ルーフキャリアが必要になります。
ルーフキャリアをもう少し細かく見ていくと、まず車にハシゴ部分を固定する金具、固定金具とハシゴ部分を繋ぐフット、そしてハシゴ部分であるバーに分けられます。
さらに、バーには必要に応じた積載用のアタッチメント、自転車ならばサイクルキャリア、様々な物を収納できるルーフボックスなどを取り付ける、という形になります。
ルーフキャリアの有名なメーカーとしては「INNO(イノー)」「TERZO(テルッツォ)」「THULE(スーリー)」がよく挙げられます。ルーフキャリアとアタッチメントはなるべく同じメーカーのものを選んだ方が安心でしょう。また、適合する車種もよく確認しておきましょう。
同じ車種名で同じ年式であっても、ノーマルタイプと、屋根が高いハイルーフタイプの二種類があったりします。ルーフキャリアは決して安い買い物ではありませんから、少しでも分からないことがある場合は、カー用品店など詳しいスタッフがいる店舗に相談した方が良いでしょう。
ちなみに、現在では様々な車種に対応したルーフキャリアが販売されていますが、ひと昔前はルーフキャリアの多様性は乏しく、適合する車種は少なかったものです。
特に頑丈なルーフキャリアを取り付ける必要がある場合、鉄工所に依頼してオーダーメイドでルーフキャリアを作成してもらったものです。現在はアウトドアブームの再燃に後押しされて、軽く頑丈で様々な車種に適合するルーフキャリアが登場し、また通販サイトで製品を比較検討できるようになったため、当時に比べるととても便利になっています。是非とも導入を検討してみてください。
ルーフキャリアに載せられるもの
車の屋根に載せているもの、と聞いてぱっと思いつくのは、サーフボードか自転車ではないでしょうか。まず自転車ですが、これはサイクルキャリアと呼ばれる専用のアタッチメントをルーフキャリアに取り付けます。
フレームを固定するタイプのものや、タイヤを固定するタイプのものがありますから、メリット・デメリットと価格を考慮して選ぶとよいでしょう。
サーフボード、スノーボード、スキーといったスポーツ用品はかさばりますし、長さもあるため車内に収めることが難しいものです。スキー場などに道具を輸送してくれるサービスもありますが、頻繁にサーフィンやスキーに出かける方であれば、ルーフキャリアを導入する方が良いでしょう。
スポーツ用品はニーズが大きいため、ルーフキャリアを製造しているメーカーからも専用のアタッチメントが販売されています。
自転車やサーフボードといった特定のものを積むのではなく、色々な物を積みたい、という方にはルーフボックスがお勧めです。容量も様々で、200リットル程度のものから、400リットルとほとんどのキャンプ用品が入ってしまうものまであります。
アウトドア用途としてだけでなく、折り畳み式のベビーカーなどを入れておく、あるいは使う頻度は多くないけれど必要なものを載せておく、といった使い方ができます。
以上のようなものに限らず、固定用のゴム紐などがあれば、長い物全般を積むことができます。建設業に従事している方々などは、ルーフキャリアに脚立のような長くかさばるものを載せていることが多いようです。
もちろん積載物はしっかりと固定しなければならないため、固定用のゴム紐が劣化していないかどうか、定期的にチェックする必要はあります。
ルーフキャリアへ荷物を積む際に、注意しておきたいこともあります。車長に対して1割以上長いもの、例えば車長が5メートルであれば5メートル50センチ以上の長さのものは、基本的に積載することができません。
また、幅や高さの限界も定められており、幅は車幅以内、高さは地上から3.8メートル以内と定められています。これらの制限は実のところ教習所で教わったことですが、ルーフキャリアを取り付ける際は念のため確認しておくとよいでしょう。
車検について
車検の際、点検項目のひとつに「全高」という車の高さを測定するものがあります。規定の高さを超えてはいけないという項目ですが、ルーフキャリアを取り付けていると全高が変わってしまうかのように思えます。では車検の際にはルーフキャリアを外さなければならないのでしょうか?
ご安心を。まず、ルーフキャリアは車に関する行政を司っている国土交通省が定める「指定部品」に含まれており、溶接あるいはリベット留め以外の方法によって取り付けている場合には特段の手続きは不要となり、装着したままでも車検を通過できます。
また、車検の際にチェックされる全高は「恒常的な高さ」です。例えば車体に溶接していたり、リベット留めしていたりすると、簡単には取り外せないため「常に車高が高い状態である」と見なされます。
一方、簡単に取り外すことができるルーフキャリア、具体的にはネジやボルト・ナットで締めるタイプのものは「簡易的であり恒常的ではない部品」と見なされるため、車の全高には影響しません。
そもそも、車検というものは二年に一度の恒例行事と思ってしまいがちですが、実際には「車検を通らない状態の車」は「道路運送車両法に違反している状態である」ということは忘れないようにしたいものです。仮にルーフキャリアが車検を通過できない部品であるなら、そもそも取り付けてはいけないということです。
まとめ
今回はルーフキャリアとは何か、どんなものが載せられるのか、気になる車検に関することなど、ルーフキャリアについて様々に解説しました。
アウトドア趣味の人が使うもの、と思いがちですが、ルーフキャリアは単純に積載量を増やすことができるため、車のコンパクト化が進む現在においてはお子さんをお持ちのご家庭でもきっと活躍してくれるでしょう。
例えば習い事に必要な道具を積み込んだり、遠征に必要な宿泊用品を積み込んだりと、いわば「車に取り付けるバッグ」のような使い方ができます。
また、ネット通販が一般的になった現在では、各メーカーから販売されている製品を比較することも簡単になりました。ネットで商品を比較検討したのち、実店舗に赴いて実物を確認してみる、といった購入方法も考えられます。
適合する車種も多くなっており、材料も重く錆びやすい鉄だけでなく、錆びにくいステンレス製や、軽いアルミニウム製など、様々な製品が登場しています。
気になる車検についてですが、基本的には車検を通過できる製品が販売されています。車検の際に外す必要もありませんから、特に注意を受けない限りはさほど気にしなくてよいでしょう。ルーフキャリアを上手に活用して、快適なカーライフを送りましょう。