タイヤの寿命って何年?交換時期のチェックポイントと長持ちさせる方法

タイヤの寿命と期限についての見方知っていますか。本体に使用できる期間が記載されているわけではないので、明確にはわかりにくいですがいくつかのポイントを押さえておけば、新しいタイヤに交換するタイミングが分かります。

世の様々な工業製品は、たいていの場合は保証期間が設けられていたり、推奨使用年数が定められていたりします。ところが、車のタイヤのどこを見ても使用期限が書かれていることはありません。タイヤは使用方法や保管条件、環境といった様々な要因によって、寿命が大きく変わってしまうためです。

ですが、タイヤは高価な消耗品です。ドライバーにとってはタイヤがいつごろ寿命を迎えるのか事前に把握したいところでしょう。また、そろそろタイヤの寿命が近い、あるいはタイヤが寿命を迎えている、ということに気づくことができれば、事故を起こしてしまう可能性もぐっと減ることでしょう。

今回はタイヤの寿命を見分けるいくつかのポイントについて解説します。

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未使用タイヤの寿命

まず、未使用タイヤであっても寿命が存在する、ということを覚えておきましょう。これは格安タイヤや中古タイヤを選ぶ時にも役立ちます。

タイヤは化学製品であり、時間が経過していくと徐々に劣化していきます。一般に、サマータイヤの寿命は最長でも製造から10年程度が目安である、とされています。

また、使用開始から5年ほどが経過していたら、カー用品店などに立ち寄り、専門家に見てもらうことが望ましいでしょう。なお、スタッドレスタイヤの寿命はサマータイヤよりも短く、製造からおおむね3年程度が目安であるとされています。

未使用タイヤであれば当然、溝が十分に残っているでしょうし、タイヤ表面のひび割れもそれほど進行していないと考えられます。ですが、実際には内部の劣化が進み、タイヤの骨格であるカーカスと地面に接地するトレッドゴムが剥がれていた、ということもあります。

タイヤがいつ製造されたのか、という情報はタイヤの側面、サイドウォールと呼ばれる部分に4桁の数字で刻印されています。例えば「1018」と書かれていた場合、上2桁の「10」が「製造週」を表しており、下2桁の「18」が「製造年(西暦の下2桁)」を表しています。

つまり「1018」と表記があるタイヤは「2018年の3月上旬」に製造されたことを意味しています。製造年週は中古タイヤや、アウトレットなどで安く売り出されている格安タイヤの「安さの理由」を判断する際の目安にもなります。

製造年週があまりにも古い場合は購入を控えた方が賢明でしょう。インターネット通販などを利用する場合は、販売者に連絡して製造年週を確認したほうが良いでしょう。

走行距離とタイヤの寿命

走行距離が長くなれば、それだけタイヤの表面がすり減るため、寿命が縮んでいきます。あくまで目安ではありますが、おおむね5,000kmを走行すると1mmほどタイヤの表面が摩耗すると言われています。

ここで、新品のタイヤの溝の深さはおおむね8mm程度であることが多いようです。したがって「5,000 × 8 = 40,000km」ほど走行できることには……残念ながら、なりません。

タイヤの残り溝は、道路交通法によって1.6mm以上を確保することが定められています。スリップサイン、と言えばピンと来る方もいらっしゃるでしょう。

スリップサインが現れる溝の深さが、まさに1.6mmです。雨天時の路面を走行する際、タイヤの溝はタイヤと路面の間に入りこんだ雨水を排水する役割を担っており、残り溝が不足していると排水が間に合わず、タイヤが路面の雨水に乗り上げてスリップしてしまいます。

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また、1.6mmという数字はあくまで法律で定められた「下限」であることにも注意しましょう。JAF(日本自動車連盟)が実施した実験によって、タイヤの残り溝が3mm程度であっても、雨天時の路面を高速走行した際にはタイヤの残り溝がほとんど役割を果たすことができず、制動距離が大きく伸びることが報告されています。

以上のことから、十分な安全を確保できる範囲で残り溝を考慮すると「5,000 x 5 = 25,000km」程度であると言えるでしょう。

上記の距離を踏まえて、どれくらい走行できるのか考えてみましょう。今回は、近年いっそうシェアを拡大している軽自動車について考えてみます。

日本自動車工業会が2017年に発表した「軽自動車の使用実態調査報告書」によれば、軽自動車を利用しているドライバーのうち、月間の走行距離が200km未満の人は全体の37%、400km未満の人は24%と、過半数以上の方が年間の走行距離が2,000km以下~4,000km以下であることが分かります。

年間走行距離が2,000km以下の人であれば10年、4,000km以下の人であってもおおむね5年ほど乗ったころにようやく交換時期が訪れる計算になります。

なお、上記の数字はあくまで目安の値です。実際には、前輪と後輪を比べると前輪の方が摩耗しやすいため、前輪と後輪でタイヤの寿命は異なってきます。

また、運転スタイルにも急ブレーキや急発進の多い運転をなさる方であればタイヤはより磨り減りやすくなりますし、停車時の切り返しが多い方は前輪がよく磨り減ることになります。走行距離によるタイヤの寿命はあくまで「タイヤをチェックするきっかけ」程度のものです。実際に目で見た方が分かりやすく、手っ取り早いでしょう。

タイヤの寿命を目視でチェック

まずは溝がどのくらい残っているかチェックしましょう。もしスリップサインが現れている場合はとうに寿命を迎えています。すぐにタイヤを交換しましょう。

道路交通法に違反している状態となっているだけでなく、安全面からも危険です。スリップサインが現れたタイヤは以下のような見た目になります。

タイヤの溝の内部に出っ張りが設けられており、これがトレッド面と同じ高さまで露出していたら「スリップサインが現れた」と判断します。

次に、タイヤのひび割れにも注意しましょう。表面に小さなひび割れが現れている程度であれば、特に問題はありません。ですが小さなひび割れが繋がって長く深いひび割れになってくると、要注意です。

ひび割れはタイヤ表面だけでなく、内部にまで進行します。最悪の場合、トレッドゴムと骨格部分のカーカスが剥がれ、タイヤが破裂するバーストに繋がってしまいます。

例えば以下の画像のようなひび割れを発見したとしましょう。ひび割れがタイヤ側面の、ホイールに近い部分で一本に繋がっています。

この部分だけ見ると危険なように思えますが、ひび割れが見られる部分の周囲にはひび割れが見られず、ひび割れの深さもあまり深くありません。ホイールに近い部分はどうしてもひび割れが発生しやすいことを考えると、このタイヤはまだ「経過観察」程度でしょう。

逆に、大きなひび割れの周囲にもひび割れが発生しており、ひび割れが深く広く広がっている場合はカー用品店やガソリンスタンドなどで相談するとよいでしょう。

ちなみに、JATMA(日本自動車タイヤ協会)がタイヤのクラック(ひび割れ)についてガイドラインを発表しているため、気になる方は参考にしてください。

タイヤが置かれる環境

タイヤは外部の様々な化学的要素によって劣化が進行し、寿命が縮んでいきます。特に天敵であると言っても過言ではないのが、太陽光に含まれる紫外線です。夏場、強い日差しの下に駐車していた車のタイヤがパリパリに乾き、表面がケバ立っている様子を見たことはありませんか?

あれこそが紫外線による劣化です。先述したタイヤのひび割れは、タイヤが走行時に変形することで生まれる他、紫外線によっても発生します。

紫外線対策として最も有効なのが、屋根付きの駐車場や車庫を設けることです。ですが様々な事情で駐車場に屋根を設けることができない場合もあるでしょう。そんなときは紫外線カット(UVカット)機能を持つボディカバーを被せるだけでもタイヤの寿命を延ばすことができます。

まとめ

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今回はタイヤの寿命を見分けるいくつかのポイントについて解説しました。まず、サマータイヤの寿命は製造から10年、スタッドレスタイヤの寿命は製造から3年程度であることを覚えておきましょう。サマータイヤについては、製造から5年ほどが経過していたらいったん専門家に見てもらうことをお勧めします。

次に、走行距離が長いほどタイヤが磨り減るため、それだけ寿命が短くなります。年間走行距離や運転スタイルにもよりますが、使用開始から2年ほど経過したら残り溝には要注意です。スリップサインが出ていなくても、残り溝が3mm程度になったら交換した方が良いでしょう。

最後に、タイヤが寿命を迎えるもうひとつの要因としてひび割れを挙げました。製造年週からまだ時間が経過しておらず、残り溝が十分に残っていたとしても、ひび割れが深くなってカーカスまで達している場合は危険です。

紫外線が直接タイヤに当たる環境では特にひび割れが進行しやすくなるため、何かしらの工夫を施しましょう。

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