公開日:2019.05.27 更新日: 2022.02.18

【タイヤ交換/工具】自力で交換を行うのに必要な工具とは?タイヤ交換の手順毎におすすめの工具を紹介!

自力でタイヤ交換!工程別におすすめの工具をご紹介

タイヤ交換は、タイヤを購入した店舗やディーラーに依頼するのが一般的です。

しかしタイヤ交換には工賃がかかりますし予約も必須ですので、自力で交換する方も少なくありません。

今回はタイヤの自力交換の工程を追いながら、あると便利なおすすめ工具をご紹介します。

工具と工賃どちらが安い?

自力でのタイヤ交換は、一般的な車載工具があれば可能です。

しかし便利な工具を買い揃えておくと手間も時間も節約できますし、購入費用もさほど高くありません。

これからご紹介するおすすめの工具を全て買い揃えた場合でも、タイヤ交換2回分の工賃でまかなえます。

もちろん使い捨て工具ではないので、1度購入すればタイヤ交換のたびに使用することができます。

自力交換にかかる時間

自力でのタイヤ交換にかかる時間は1時間弱、慣れてくれば30分ほどで交換可能です。

もちろん店舗で交換する場合も交換自体にかかる時間は同程度ですが、待ち時間を含めれば自力交換の方が短時間で済むといえるでしょう。

スマートに交換するためには工具にこだわろう

タイヤ交換に便利な工具を揃えておくと短時間で、力が弱い方でも無理なくタイヤ交換ができます。

ですから「次回以降も自力で交換しよう」と思えますし、工具の購入費用を無駄にせずに済むのです。

車載工具は緊急用!

車載工具は様々なトラブルに対応できる汎用性が高い工具ばかりです。もちろんタイヤ交換にも使用できます。

しかしあくまで緊急用の工具であり、タイヤ交換を「ラクに」行うための工具ではありません。

そのため作業には強い力が必要になり、時間がかかります。

軍手は必須

タイヤ交換をする際は必ず軍手をつけて行いましょう。

車の油分の汚れは肌につくとなかなか落ちません。またぐ軍手によって切創や火傷のリスクを低減することができます。

工程別おすすめ工具と価格の目安

タイヤ取り外しの準備から取り付けまでの工程ごとに、あると便利なおすすめ工具をまとめました。

工程 作業 おすすめ工具 価格の目安
タイヤ取り外し準備
ホイールカバー取り外し ホイールナットレンチ ¥1,000〜1,200 
ホイールナットを緩める クロスレンチ ¥1,000〜2,000 
車の固定 輪止め ¥500〜1,000 
タイヤ取り外し
ジャッキアップ
油圧式ジャッキ ¥3,000〜6,000 
ジャッキスタンド ¥1,500〜2,500 
タイヤ取り付け
ナットを締める
トルクレンチ(アナログ) ¥2,500〜4,000 

価格はあくまで目安であり、1つで複数の工具の役割を果たすものもありますので、ぜひ取り入れてみてください。

では作業工程を追いながら、工具の特徴やおすすめポイントをご紹介します。

タイヤ取り外し準備

タイヤ交換のスペースはできるだけ広く確保します。また地面が平坦で舗装されている固い場所を選ぶことも重要です。

傾いていたり舗装されていない場所で作業を行うと、持ち上げていた車が落下して思わぬ事故に繋がりかねません。

ブレーキをかけておく

車のサイドブレーキが引いてあるか、シフトはパーキングに入っているか必ず確認します。ブレーキがかかっていないと、ナットを緩めようと力を入れてもタイヤが回ってしまい、うまくいきません。

またタイヤをジャッキアップする際、接地しているタイヤが動いてしまうと非常に危険です。

作業環境を整える

交換するタイヤの左右を確認し、それぞれのタイヤのそばに移動させておきます。

ジャッキアップ中にタイヤを持って動き回ると車体に接触するなどの危険がありますし、工具類につまずく場合もあります。

ホイールキャップレンチでホイールカバーを外す

ホイールにカバーが取り付けられているとナットを緩められませんので、まずはカバーを取り外します。

このときにオススメの工具がホイールキャップレンチです。

ホイールキャップレンチはマイナスドライバーのような形状をしており、先端が耳かきのように丸く、少し折れ曲がっています。

これをホイールとタイヤの隙間に差し込み、テコの原理を使えば簡単にホイールカバーを外すことができます。

代用工具としてマイナスドライバーを使うことも可能ですが、マイナスドライバーは先端に角があるため、ホイールに傷が付く恐れがあります。

やむを得ずマイナスドライバーを使用する場合はタオルを巻いてから差し込むといいですね。

ホイールキャップレンチやマイナスドライバーなどに似た工具で代用する方がいるかもしれませんが、あまりおすすめできません。

多くのホイールキャップは爪で固定されており、無理な力をかけると簡単に折れてしまいます。

最小限の力で短時間で傷をつけずにホイールを外すために、ホイールキャップレンチは用意しておきたいですね。

クロスレンチでナットを緩める

タイヤが接地した状態で、ホイールを固定しているナットを緩めます。

ナットは一般的な車載工具のひとつであるL型のボックスレンチを使えば緩められますが、作業効率をアップさせるためにぜひ用意しておきたいのがクロスレンチです。

クロスレンチはクロスした2本のバーの先端にそれぞれ径が違うソケットが付いています。

つまりクロスレンチ1つで4つのナット径に対応しているということです。

L型レンチではびくともしない固着したナットでも、クロスレンチを使えば力を加えやすく、簡単に緩めることができます。

なお、この作業工程ではナットを「取り外す」のではなくあくまでも「緩める」のみです。

輪止めで車の動きを止める

サイドブレーキをかけてあっても、通常とは異なるジャッキアップの状況では予想外のトラブルが起きる可能性があります。

不意の力でタイヤが動き出してしまわないように輪止めを設置しておきましょう。

輪止めは、交換するタイヤの対角に位置するタイヤに設置します。左前輪を交換するのであれば右後輪です。

石や木でも代用できますが、タイヤの動きを確実に止められる輪止めの方が安心です。

タイヤ取り外し

ジャッキを使ってタイヤを地面から1cm程度持ち上げます。

ジャッキは必ず車のジャッキアップポイントにかけるようにしましょう。ジャッキアップポイントは荷重がかかっても変形しにくくなっています。

車載工具としてパンタグラフジャッキを載せている場合は、これを使って作業ができます。

しかしパンタグラフジャッキは接地面が狭く安定感に欠けるため、安全とはいえません。

またジャッキアップをするのに力が必要で、他の工具と組み合わせるなど手間と時間がかかります。

力をかけずに簡単にジャッキアップできる工具が、油圧式ジャッキです。

またジャッキアップ状態で作業をしているときに油圧が抜けるトラブルが発生すると車体が落下してしまい、非常に危険です。

そのため、ジャッキスタンドを併用するとより安全です。

油圧式ジャッキ

ジャッキ本体のレバーを押し下げることで油圧がかかり、軽い力で車体を持ち上げることができます。

ジャッキダウンは油圧を抜くだけですので更に簡単です。

油圧式ジャッキは重量があり、車載には向かないとされてきましたが、最近は小型の油圧式ジャッキも市販されています。

ジャッキスタンド

別名リジェットラックと呼ばれています。

通常のタイヤ交換ではそれほど高い位置までジャッキアップしないため、低めのジャッキスタンドを用意しておきましょう。

タイヤ取り付け〜仮締め〜

緩めておいたナットを全て取り外し、タイヤを下ろします。用意しておいた新しいタイヤを取り付けたらナットで軽く固定しましょう。

ナットは手で軽く締め、対角にあるナットを同じ力で締めます。他のナットも同様に、1つ締めたら対角のナットを締めるという順番です。

同じ要領でレンチを使って仮締めします。

ナットとナット穴のスクリューを噛み合わせることが仮締めの目的ですので、強い力で締めつける必要はありません。

ナットに違和感があれば交換を!

ナットが滑ってしまったりスクリューが噛み合わない場合、あるいはサビなどの劣化が見られたらナットを交換します。

径やピッチなどはホイールによって異なりますので、適合サイズのナットを事前に揃えておくことをおすすめします。

タイヤ取り付け〜本締め・増し締め〜

ナットを仮締めしたら、ジャッキダウンさせて全てのタイヤを接地させます。

その後、仮締め状態のナットをしっかり締める作業を本締め、増し締めの2回に分けて行います。

本締めはナットとナット穴のスクリューを最後まで噛み合わせ、しっかりと固定する作業です。

一方増し締めは車種ごとに規定されているトルクでナットの締付け具合を調整する作業を指し、必ずしも「締める」とは限りません。

ナットの増し締めトルクは、車の取扱説明書で確認しましょう。適正なトルクに達していないとタイヤが脱輪する危険があります。

逆に締めすぎてしまうとナットが変形したり、次回のタイヤ交換の際にナットが固着して動かなくなる可能性があります。

締め付けトルクは手の感覚だけで判断できませんので、締め付けに過不足がないか不安になる方が多いでしょう。

自力でタイヤ交換をする際は、締め付け具合が数値で分かるトルクレンチを用意しておくと便利です。

トルクレンチ

レンチ本体のダイヤルでトルクを設定し、カチカチと音がするまで締め付けると適正トルクで増し締めできるアナログ型のトルクレンチは、電池が必要ないのが利点です。

また同じアナログ式トルクレンチでも、締め付けのみではなく緩めた際の到達トルクがメモリで表示されるトルクレンチもあります。

トルクがデジタル表示されるデジタル式トルクレンチは、数値が見やすく間違いがありません。

電池を使うタイプのものを車載する場合は車内の温度に注意し、使用しないときは電池を抜いておくといいでしょう。

便利な工具がタイヤ交換を気軽なものにする

季節によって変わる路面状況に対して適切なタイヤを装着することは、事故防止に繋がります。

しかし交換費用や交換にかかる時間を考えると、ついつい先延ばしにしがちではないでしょうか。

適切な工具を使ってタイヤ交換を自力で行うことにより、費用の節約・時間の削減に繋がります。

また車の仕組みを目で見て理解することで、万が一のトラブルに対応しやすくなります。

自力で交換する際にはぜひ、おすすめの工具を取り入れてみてくださいね。

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