公開日:2018.07.31 更新日: 2018.08.01

SUVのタイヤはどう選ぶ?選ぶ時のポイントは?

SUVのタイヤの特徴や選び方について解説しております。また剛性、耐摩耗性、乗り心地などのポイントを抑えたうえで大手メーカーから販売している製品を紹介しておりますので、自分のニーズに合うものがあれば参考にしてみて下さい。

suv1

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SUVといえばアウトドア専用の車、というイメージをお持ちの方も多いでしょう。ですが、近年ではコンパクトSUVというカテゴリが確立され、ミニバンと共にファミリーカーとして人気を集めています。

荷物を多く積むことができ、5人乗りや7人乗りのSUVが登場していることから、特に家族の人数が多くなるお子様連れの家庭に人気があるようです。SUVはセダンやハッチバックに比べて車高が高く、車重が重くなります。

また、使用シーンも異なるため、タイヤ選びの際に注目したいポイントも異なってきます。今回はSUVの特徴をもとに、タイヤを選ぶ際に気をつけたいポイントと、大手タイヤメーカーからSUV専用タイヤとして販売されている各製品についてご紹介します。

SUVの特徴

SUVは Sports Utility Vehicle の略称です。和訳するなら「スポーツ向けの多目的乗用車」となるでしょうか。セダンやハッチバックのような乗用車に比べて車高が高いため、荒れた路面や舗装されていないオフロードでも走行しやすくなっています。

また車長が長く、車高も高いため、多くの荷物を積載できるというメリットがあります。同様の特徴を持つ車種としてミニバンが挙げられますが、SUVはミニバンに比べて耐久性に優れ、悪路でも安定した走行が可能である、という点で、ミニバンとは異なるコンセプトを持っています。

従来のSUVには、日本の狭い道を走るには大きすぎる、燃費が悪い、というデメリットがありました。特に女性には、大きな車の運転は難しそう、運転が怖い、という印象を持たれがちでした。

ですが、近年では従来のSUVよりさらにコンパクトなSUVが自動車メーカー各社から発売されるようになり、取り回しが容易で大人数を乗せられるファミリーカーとしての地位を確立しつつあります。

何かと出費が嵩むお子様連れの家庭では燃費も気になるところですが、最近では 20km/l を超える低燃費モデルも登場しています。

SUVのタイヤ選び

上記のような特徴を考慮すると、SUVのタイヤに求められる役割は次のようになるでしょう。

・オンロード性能とオフロード性能のバランス
SUVの使用シーンとしては舗装された道、すなわちオンロードだけでなく、舗装されていないオフロードも想定されます。タイヤがオフロード性能に偏るとオンロードを走行している際の乗り心地が悪くなったり、燃費が悪くなったりします。

suv2

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一方、オンロード性能に偏ったタイヤを使用すると、オフロードの走破性能が低くなります。タイヤメーカーはSUV向けのタイヤについて、オンロード向け、オフロード向け、両方のバランスを取ったオールラウンド向けといった複数のモデルを販売していることが多いようです。ご自身の使用シーンを考慮して、最適なタイヤを選びましょう。

・剛性が高い
SUVは車重が重く、カーブを曲がる際にはタイヤの外側に強い負荷がかかります。また、オフロードを走行する際は凹凸による絶え間ない衝撃に耐える必要があります。したがって、SUVのタイヤは変形しにくいこと、剛性の高さが求められることになります。

・耐摩耗性が高い
SUVのタイヤには大きな負荷がかかります。つまり地面とタイヤが激しく接触するため、タイヤが摩耗しやすくなります。オフロードを走行する際は特に摩耗しやすくなるため、耐摩耗性は剛性と同様に重視したいポイントとなります。

・乗り心地や静粛性に優れる
SUVのタイヤは一般的に、表面の溝が広く深く彫られています。これは凹凸の激しいオフロードを走行するために必要な溝なのですが、オンロードを走行する際にはゴツゴツとした感触になるため乗り心地が悪くなったり、走行時の騒音が激しくなったりします。

以上のような特徴を踏まえたうえで、具体的にはどのようなタイヤが販売されているのか、大手タイヤメーカーの製品を詳しく見てみましょう。

SUV専用タイヤ一覧

トーヨータイヤ:OPEN COUNTRY シリーズ
OPEN COUNTRY シリーズはオフロードシーンが多い北米で人気を集めています。
特にオフロードに特化したタイヤの OPEN COUNTRY M/T は多くのオフロードレースで使用されており、高い信頼性を誇っています。

オンロード性能については他社に比べてあまり注力していないようですが、オフロードを走る機会がある方はまずトーヨータイヤの OPEN COUNTRY シリーズを見てみてはいかがでしょうか。

グッドイヤー:EfficientGrip シリーズ & WRANGLER シリーズ
グッドイヤーはオンロード向けのタイヤとして EfficientGrip シリーズを2種類、オフロード向けのタイヤとしてWRANGLER シリーズを2種類、それぞれ販売しています。

特徴的なポイントとして、オフロードに特化したモデルである WRANGLER ALL-TERRAIN ADVENTURE with Kevlar には米国デュポン社のケブラーという強化繊維素材が使用されていることが挙げられるでしょう。

ケブラーは防弾チョッキにも用いられるほど強靭な素材です。小型トラックの荷重にも耐えられる設計となっているため、オフロードの走行が多い方は是非ともチェックしておきたいタイヤです。

ヨコハマタイヤ:GEOLANDER シリーズ
GEOLANDER シリーズはSUVに求められる性能の中でも、特に耐摩耗性をアピールしているようです。また、ヨコハマタイヤは GEOLANDER Professional Shop という GEOLANDER シリーズについて詳細な知識を有している店舗を厳選して認定しています。

ネットの情報だけでは判断が難しい、という方にとっては専門家である店員に安心して相談できるため、嬉しいサービスですね。ヨコハマタイヤのSUV向けタイヤには他に BluEarth RV-02 という製品があります。

GEOLANDER SUV に比べるとオフロードの走破性能が著しく劣ります。一方で BluEarth RV-2はJATMA(日本自動車タイヤ協会)が定める低燃費タイヤの基準を満たしているため、オンロードにおける低燃費性能やウェットグリップ性能に優れています。

SUVに乗るけれどオフロードを走ることはほとんど無い、という方は BluEarth RV-2 を検討しても良いでしょう。

ブリヂストン:ALENZA 001 & DUELER シリーズ
ブリヂストンの DUELER シリーズのうち、 H/L や H/P は特に乗り心地や静粛性をアピールしたタイヤです。

オンロード志向が高まることを見越し、オフロード志向が全盛だった1990年代から開発を進めていたことからも、ブリヂストンの「乗り心地&静粛性」へのこだわりがうかがえます。また、 ALENZA 001 はSUV専用タイヤとしては珍しく、JATMA(日本自動車タイヤ協会)が定める低燃費タイヤの基準を満たした低燃費タイヤです(一部、低燃費タイヤでないサイズもあります)。

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オフロードには向かないため、ヨコハマタイヤの BluEarth RV-02 と同様に、オンロードを走ることがほとんどである、といった方に適したタイヤです。

ダンロップ:GRANDTREK シリーズ
ダンロップはSUV向けのタイヤとしてオンロード、オールラウンド、オフロード向けの3種類を GRANDTREK シリーズとして販売しています。

オフロード向けの GRANDTREK MT2 についてはさらに、オンロードも考慮して幅を広く取ったワイドタイプと、泥道の走破性能に特化したナロータイプの二種類が用意されています。

各社とも、オンロード向けのタイヤであっても、JATMAが定める低燃費タイヤの基準には至らない製品がほとんどのようです。燃費はタイヤだけではなく、エンジンの性能や車体の形状によっても大きく異なります。

SUVについては、タイヤによる燃費性能を追求することの重要度はあまり高くないと言えるでしょう。SUVの使用シーンを考慮すると、オフロードの走破性能や、オンロードを走行する際の静粛性の方が重要になります。

まとめ

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今回はSUVの特徴をもとに、タイヤを選ぶ際に気をつけたいポイントと、大手タイヤメーカーからSUV専用タイヤとして販売されている製品シリーズについてご紹介しました。

SUVは「あらゆる道を走る」というコンセプトに基づいて作られた車です。このコンセプトを考慮しつつ重視したいポイントは以下のようになります。

・オンロード性能とオフロード性能のバランス
・剛性が高い
・耐摩耗性が高い
・乗り心地や静粛性に優れる

SUVは様々な目的に使えるため、使用シーンも人によって様々です。もっぱらオンロードを走るという方、オンロードとオフロードの両方を走る方、オフロードの性能を追求したい方。タイヤメーカー各社はユーザーのニーズに応えるべく、様々な使用シーンに合わせたタイヤを開発しています。今回の記事がSUVのタイヤ選びにおける参考となれば幸いです。

 

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