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ガラスコーティングの効果とは
雨の日の運転で悩まされるのが視界の悪さではないでしょうか。
ワイパーをどんなに早く動かしても追いつかないほどの雨量で良好な視界が確保できず、危険を感じた経験はありませんか?
雨の日でもクリアな視界を保つには、ガラスコーティング剤を使ったフロントガラスのメンテナンスがおすすめです。
一般的にはガラスコーティング剤は「ガラコ」と総称されていますが、ソフト99コーポレーションのコーティング剤に「ガラコ」という商品名があります。
今回はガラコ=ガラスコーティング剤の総称として、ガラコの効果や使用方法を解説します。
フロントガラスをガラコでコーティングすると、どのような効果があるのでしょうか。
撥水効果でクリアな視界確保
ガラスコーティングで得られる最も大きな効果が撥水効果です。
ガラコは水を弾く成分でできており、フロントガラスに撥水性の薄い被膜を形成します。
コーティングしていないフロントガラスに雨水が落ちると、ガラスの上で広がって視界を奪いますが、ガラコで処理してあれば雨水が広がることがありません。
粒の状態を保ったまま、転がり落ちる際に別の雨粒を巻き込み、重みを増した雨粒は窓の下に次々と流れ落ちていきます。
ワイパー要らずの場合も
ガラスコーティングをしていれば、雨が降っていてもワイパーなしで視界が確保できることもあります。
車が走行するとフロントガラスは風圧を受けますので、粒状の雨水は後方に弾き飛ばされていくのです。
そのため小雨程度、あるいは高速走行ではワイパーが不要なことも。ワイパーの一定のリズムは眠気を誘うこともありますので、居眠り運転防止としても役立ちますね。
ワイパーの嫌な摩擦音を防ぐ
小雨でワイパーを動かした際に、ワイパーとフロントガラスの間の摩擦音が気になることがあります。
原因としてはワイパーの劣化や変形、フロントガラスに付着した油膜の凹凸にワイパーが引っかかっている可能性が考えられます。
ガラスコーティングを行う場合、ガラス表面の油膜をしっかり落としてからガラコで処理するため、油膜による異音を防ぐことが可能です。
また新たな油膜の付着も防ぎます。シリコン系ワイパーとシリコン系ガラコを組み合わせると更に安心です。
結露や霜防止
冬場に車に乗ろうとすると、窓ガラスが真っ白な霜に覆われていることがあります。これは窓ガラスに発生する結露が原因です。
ガラスコーティングをしておけば結露が付きにくく、凍結も抑えられます。また万が一凍結しても、簡単に氷が落とせます。
ガラコの種類
ガラコは成分によってシリコン系、フッ素系の2つに分類されます。
それぞれ特徴があるため、自分が希望する仕上がりに合ったガラコを選ぶことが重要です。それぞれの特徴をご紹介します。
シリコン系
シリコン系のガラコはフッ素系に比べて柔らかい被膜を形成します。フッ素系よりも撥水性が高く、価格が安いというメリットがあります。
柔らかめの素材ですので耐久性は高くありません。ですから再施工までのサイクルはフッ素系ガラコより短く、1ヶ月ほどです。
再施工の際は古い被膜を除去しますが、シリコン系ガラコはその柔らかさから被膜を取り除くのが比較的簡単なので、再施工もしやすいといえるでしょう。
フッ素系
フッ素系ガラコのメリットは何といっても耐久性の高さです。
シリコン系ガラコに比べて被膜が固いため劣化しにくく、効果が長持ちします。
撥水性はシリコン系よりも低いものの、3か月程度は効果が持続するため再施工までのサイクルが長く、手間が少なく済みます。
ただし耐久性がありますので、古い被膜の除去は少し難易度が上がります。
シリコン系よりも価格が高い傾向ですが、一度の施工で効果が長持ちすることを考えればコストパフォーマンスは良いといえるでしょう。
ガラスコーティングはDIY?業者に依頼?
車のガラスコーティングはそれほど難しい作業ではないためDIYで行う方も多く、カー用品店には様々なガラコが並んでいます。
一方で、ガラスコーティングをプロに依頼する方も少なくありません。
それぞれどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
ガラスコーティングをDIYで行う
DIYでガラスコーティングを行う一番のメリットは、価格の安さです。もちろん工賃はかかりません。
しかし、プロのガラスコーティングと比べて耐久性が低いのがデメリットです。
少しでも長持ちするようにフッ素系ガラコで処理した場合は、再施工の際の被膜落としが手間ですし、手間を考えてシリコン系ガラコを使った場合は短いサイクルで再施工する必要があります。
耐久性を高めて再施工の手間を少しでも省くためには、施工前の脱脂工程を確実に行うことが重要です。
ガラスコーティングを業者に依頼
カーメンテナンス専門店にガラスコーティングを依頼するメリットは、コーティングの耐久性の高さです。
専門店は施工のプロですから技術が高いのはもちろんのこと、徹底した下地処理と市販のガラコでは難しい2層コーティングができるため、撥水効果が1年以上持続します。
その分価格が高くなるのがデメリットです。
ガラスコーティングにかかる費用
DIYでガラスコーティングを行う場合、シリコン系ガラコなら1,000円ほど、フッ素系ガラコでも2,000円程度で購入できます。
ガラスに付着している油分を取り除く脱脂剤も500円前後です。
施工をプロに依頼する場合、撥水性が1年以上持続する2層コーティングの平均価格が1〜3万円程度。
自分で施工する手間はなく、年に1回の依頼で済むと考えれば高くはありませんね。
DIYガラスコーティングの基本手順
ガラスコーティングを業者に任せれば手間がありませんが、一度の出費が多くなるのは事実です。
しかし自分で施工して綺麗に仕上がるのか心配な方も多いのではないでしょうか。
DIYによるガラスコーティングはそれほど難しくはありません。
最近は作業がしやすい形状のガラコが市販されていますので、初めてコーティングを行う場合はできるだけ扱いやすいものを選ぶと良いでしょう。
DIYでフロントガラスのコーティングを行う基本的な手順をご紹介します。
フロントガラスを綺麗にする
ガラコの定着を良くするために、まずはフロントガラスを綺麗に洗います。
こまめに洗車をしている場合でも、見る角度を変えてみるとワイパーの跡がくっきり残っていたり、四隅にウロコ状の汚れが付着していることがあります。
カーシャンプーを使ってこうした汚れを洗い落としましょう。
外枠に合わせてガラコを塗る
フロントガラスを囲む枠にはマスキングテープを貼り、ガラコの付着を防ぎましょう。
まずは枠の内側に沿ってガラコを四角く塗布します。ガラコの枠を作っておくことで、外枠へのガラコのはみ出しを防ぎます。
マスキングを施しているとはいえテープの隙間からガラコが浸透してしまうこともありますので、マスキング部にはできるだけガラコが触れないように心がけると良いでしょう。
ガラコをムラなく塗る
ガラコの塗り方は、商品パッケージに記載されている方法に従うのが確実です。大まかには2通りの塗り方があります。
- 円を描くように塗る
- 縦→横に塗る
円を描くように塗る場合は、フロントガラスに20cm四方の四角が並んでいるのを想定し、ガラコで円を描くようにして一つずつ塗りつぶしていきます。
もう一つは、ガラコを縦方向に塗布した後、その上から横方向に塗り重ねる方法です。
いずれも塗り残し、塗りムラを防ぐのに最適な方法ですので、商品パッケージに塗布方法が記載されていない場合はいずれかの方法で塗布しましょう。
しっかり乾燥させる
ガラコは液状ですので、乾燥させてフロントガラスに定着させます。
シリコン系ガラコの場合、夏なら5分程度、冬であれば10〜15分ほどで乾きますが、製品により乾燥時間が異なりますので必ず確認しましょう。
またフッ素系ガラコの場合は完全に乾燥するまで丸1日かかることもありますので、天気の影響を受けない場所で乾燥させる必要があります。
クロスで拭き上げる
ガラコが乾いたら、乾いたクロスで拭き上げます。ガラス表面を磨くようなイメージで拭いていきましょう。
ガラコが十分乾ききる前に拭き上げてしまうとコーティングが剥がれてしまいますので十分ご注意ください。
撥水性を高めるポイント
ガラコをムラなく塗布したのに、水滴が斜めに流れる場所があったり水を弾かない部分がある場合、そこだけ撥水性が弱い可能性があります。
部分的であれば気になりませんが、もしこれが広い範囲に渡っていたらコーティングに掛けた時間もコーティング剤も台無しです。
こうした事態が起きる原因として考えられるのは、古い被膜や油分の残存です。
古い被膜や油分の上からガラコを塗布しても定着せず、その部分だけ撥水性が弱くなってしまいます。
これを防ぐために、ガラスコーティングを行う前には必ず下処理を行いましょう。
古い被膜や油分を落とす
古い被膜や油分はカーシャンプーでは落ちません。洗浄後のフロントガラスが乾ききる前に、窓に付着した水の状態を確認します。
均一ではなく、まだら模様を描くように水が付着していれば、古い被膜や油分が残っている証拠です。
カー用品店のガラコ売り場には「油膜取り」「下地処理」「脱脂剤」などが並んでいますので、これらを使って古い被膜や油分を落としましょう。
製品によってはフロントガラスが乾いた状態で使用するものもありますので、確認が必要です。
被膜が落ちたか確認する方法
古い被膜や油分がしっかり落としきれているか確認するために、水をかけてみましょう。
落としきれていない場合は、その部分だけ水が水滴となって残ります。
水滴が一つもなくフロントガラスを覆うようにして水が流れ落ちる状態になれば、しっかり下地処理ができている証拠です。
この状態からガラスコーティングを行えば、ガラコが持つ撥水性を十分引き出すことが可能です。
安全確保のためにもガラスコーティングを
車を運転する際、前方の視界が良好であればより遠くまで見渡せます。
その結果いち早く危険に気づくことができ、事故の回避が可能になります。
特に雨の日は路面が滑りやすかったり、前の車が踏んだ水たまりの飛沫が飛んできたり、事故の引き金が増える傾向にあります。
事故リスクが上がる雨の日の安全運転のために、フロントガラスのガラスコーティングをおすすめします。