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タイヤを知る

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タイヤが水に浮く!とても怖いハイドロプレーニング現象

2018.05.29 (Tue)

当たり前のことですが、タイヤは路面に接することで加速、制動、方向転換のように車を運動させます。もしタイヤが路面に接することができない場合、ドライバーは車を制御することができません。もし走行中にアクセルもブレーキもハンドルも効かないような状況に陥ったなら、大事故に繋がることは目に見えています。

そんな怖い状況を生み出すのが「ハイドロプレーニング現象」です。雨量が増える梅雨時には特に起こりやすくなる現象です。今回はハイドロプレーニング現象がなぜ起きるのか、ハイドロプレーニング現象が起きやすい条件は何か、もしハイドロプレーニング現象が起こってしまった場合にはどう対処すべきか、という点について徹底解説します。

hydroplaning1

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ハイドロプレーニング現象について

ハイドロプレーニング現象はタイヤと路面との間に水が薄く入り込むことで、タイヤがあたかも船が水上を滑走するかのような状態になることです。路面に接していないタイヤは性能を全く発揮できないため、ブレーキもハンドルも効かなくなります。

さて、タイヤと路面との間に水が薄く入り込む、というのは一見すると不思議な現象のように思えます。タイヤは車の重さによって路面に押し付けられているのですから、ハイドロプレーニング現象で説明されている「水が入り込む」という状況は起こらないのではないか、と考える方もいらっしゃるでしょう。

車が静止している限りにおいては、その認識でほぼ間違いはありません。ですが、車が走行している場合には話が変わってきます。

hydroplaning2

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普段はあまり意識しないことですが、水には粘性があるため、変形に対しては抵抗力が生じます。プールに飛び込んだら思わぬ衝撃を受けた、という経験は誰にでもあることでしょう。タイヤが回転しているとき、タイヤの表面と路面は常に「衝突」しています。

車が速く走るほど、タイヤは路面に強く衝突することになります。ここに水溜まりがあると、タイヤは常に水溜まりへ飛び込んでいるような状態になります。車の重さによってタイヤが路面に押し付けられる力より、水溜まりからの抵抗力が大きくなると、タイヤは路面から押し上げられ、浮いた状態になってしまいます。これがハイドロプレーニング現象の原理です。

上述のようなハイドロプレーニング現象を防ぐために、タイヤには溝が彫られています。タイヤが水溜まりに突入しても、溝を通じて雨水が排水されることでタイヤは路面との接地を確保しています。ですが、後述するような条件がいくつか揃ってしまうとハイドロプレーニング現象が発生します。

ハイドロプレーニング現象が起きやすくなる条件

ハイドロプレーニング現象が起きやすくなる条件は幾つかありますが、以下に代表的な事例を挙げます。前提として、路面には雨などによって水が溜まっているものとします。

hydroplaning3

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・車が高速走行している

先述したように、車が速く走るほどタイヤは路面に強く衝突します。高速になるほどタイヤが水溜まりから受ける抵抗が強くなるため、車の重さによってタイヤが路面に押し付けられる力より、水溜まりからの抵抗力が上回りやすくなります。

周囲の車が速く走っていると、つられて自分も走行速度を上げてしまいがちです。水溜まりが見られるような路面を走行する際は、ハイドロプレーニング現象が起きやすいということを再認識し、速度を落として走行しましょう。

・タイヤの溝が減っている

タイヤの溝は路面の水分を逃がすために設けられています。十分な深さの溝がないとタイヤと路面との間に入り込んだ水分を排水できず、比較的低速に走行していてもハイドロプレーニング現象が生じます。

溝の深さ8mm程度である新品のタイヤに対し、溝の深さが3.1mm程度になった磨耗タイヤの場合は、時速100kmで濡れた路面を走行している状態からの制動距離が1.7倍程度も長くなります。

hydroplaning4

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タイヤにスリップサインが出現するのはタイヤの溝が1.6mmとなった時点ですから、スリップサインの倍ほども深さが残っていても、新品に比べると排水能力が極端に減少し、制止しづらくなるのです。

これは簡単な計算で説明できます。タイヤの溝はいわば水を通すための「パイプ」です。パイプの直径が半分になると、パイプの断面積は四分の一になってしまいます。同様に単純化すると、溝が半分に減ったタイヤの排水能力は、元の四分の一になっていると言えます。

・タイヤの空気圧が不足している

タイヤの空気圧が不足していると、タイヤの溝が潰れるように変形します。結果としてタイヤの溝は排水能力を十分に発揮できなくなり、ハイドロプレーニング現象が起きやすくなります。

濡れた路面と聞くとタイヤの溝をまず想起するものですが、タイヤの空気圧も重要な点検ポイントとなります。車両の重量よりもタイヤの空気圧の方が、ハイドロプレーニング現象の発生に影響しているとする研究結果もあります。

・路面の水が多すぎる

通行量が多いために路面の両端がすり減って「わだち」のようになっている道路があります。このような路面には水が溜まりやすいため、タイヤが排水できる量を上回る水が溜まっていることがあります。運転時には路面の状態を常に確認し、なるべく水溜まりに突入することを避けることでハイドロプレーニング現象の発生を回避しやすくなります。

・雨水の粘性が高くなっている

雨水が路面の埃などと混ざり合うことで泥状になることがあります。このような混合物の粘性は水よりも高くなるため、普通の雨水よりハイドロプレーニング現象が起きやすくなります。特に雨が降り始めた時には要注意。路面が濁っていたら普通の水と思わないようにしましょう。

もしハイドロプレーニング現象が起こったら

雨の日にはタイヤの溝と空気圧をチェックし、高速走行を避けることで、ハイドロプレーニング現象が起きることを防ぎやすくなります。それでもハイドロプレーニング現象が起こってしまった場合の対処法をご説明します。

ハイドロプレーニング現象が起きた場合、ブレーキもハンドルも効かないことにすぐ気がつきます。ここで慌ててブレーキを踏んだりハンドルを切ったりしてはいけません。いずれ空気抵抗や水の抵抗によって車が減速し、タイヤと路面が接触を取り戻します。

このときに不用意なブレーキ操作やハンドル操作がなされていると、スリップやスピンが生じやすくなります。より簡単に言うと「何もせずに待つ」ことが最善の対処法となります。

とはいえ、急にブレーキやハンドルが効かなくなったら誰でも動揺するもの。適切な対処を取るのは難しいと言えるでしょう。上述の対処法はあくまで最終手段です。日常の点検と、安全運転を心がけましょう。

まとめ

hydroplaning5

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今回はハイドロプレーニング現象が発生する原理について詳細に解説しました。水が溜まった路面を車が走行する際、タイヤは水溜まりへ「衝突」し続けています。車の重さがタイヤを路面へ押し付ける力を、水溜まりからの抵抗力が上回るとタイヤは水に浮いている状態になり、ブレーキやハンドルが効かなくなります。

ハイドロプレーニング現象は高速走行時に起きやすい現象です。また、タイヤの溝が減っていたり、タイヤの空気圧が不足していたりすると、より低速でも発生しやすくなります。

ハイドロプレーニング現象が起きたときに取るべき行動は「何もせずに待つ」ことですが、起きないことが一番であることは言うまでもありません。雨の多い時期にはいつも以上にタイヤの点検をこまめに行い、早めの交換を心がけるようにしましょう。

この記事を書いた人

編集者編集者
TIREHOOD MAGAZINE編集部

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