公開日:2018.06.26 更新日: 2019.06.29

タイヤにはどんな種類があるの?購入前に知っておきたい種類と特徴

タイヤの種類は、夏用や冬用だけでなくメーカー別でも価格や性能が大きく変わってきます。さらにドライビングスタイルに応じて低燃費、ランフラット、コンフォートなどタイプがありますので、それぞれについて詳しく解説させて頂きます。

タイヤには様々な種類があります。大別すると冬期の凍結路面で使用するスタッドレスタイヤと、それ以外のシーンで使用するサマータイヤとなります。

ですが、ランフラットタイヤ、低燃費タイヤ、コンフォートタイヤなど、タイヤには様々な種類があります。それぞれいったいどのような特徴を持っているのでしょうか。

今回は様々なタイヤの種類と、それぞれの特徴について解説します。

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サマータイヤとスタッドレスタイヤ

冒頭で述べたように、タイヤの種類は大別してサマータイヤとスタッドレスタイヤに分類できます。乗用車に限れば、スタッドレスタイヤ以外のタイヤはサマータイヤと見なして構わないでしょう。

かつて、冬期の凍結路面に対してはスタッドレスタイヤではなく、トレッド面に金属製の鋲(びょう)を打ったスパイクタイヤが用いられていました。

ですが、鋲が路面を傷つけてしまうこと、また傷ついた路面から粉塵が舞うことから、現在では一般車両にスパイクタイヤを装着することは法令で禁止されています(特別に認められた場合は除きます)。

さて、スタッドレスタイヤとサマータイヤはどのように違うのでしょうか。スタッドレスタイヤの最大の特徴は、サマータイヤに比べてタイヤの溝が細かく刻まれているという点です。スタッドレスタイヤにはサマータイヤと同様の溝に加えて、接地面に細かな溝(サイプ)が刻まれています。

このサイプによってタイヤが路面に対して均一に接地できます。また、サイプが変形することで路面に食い込む効果や、サイプに水分が入り込むことで排水する効果も発揮しています。

サマータイヤの種類

サマータイヤも細かく見ていくと様々な種類があります。例えば、それなりの価格帯であれば必ずと言っていいほど転がり抵抗性能に優れることが示されている低燃費タイヤ。CからAAAまで五段階のグレードが示されていますが、実際にどのくらい燃費が向上するのでしょうか?

他方、ランフラットタイヤはパンクに強く、スペアタイヤが不要となるなどのメリットが知られていますが、デメリットは無いのでしょうか?

以降ではサマーの種類を更に細分化し、それぞれの特徴やメリット、デメリットを解説していきます。

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低燃費タイヤ

低燃費タイヤとは、転がり抵抗性能を軽減することで車の運動エネルギーの損失を抑えたタイヤのことです。国内の主要なタイヤメーカーが販売しているほとんどのタイヤには転がり抵抗性能のグレードが示されています。

グレードはJATMA(日本自動車タイヤ協会)が定める試験結果によって厳密に定められており、転がり抵抗性能が A 以上、ウェットグリップ性能が c 以上のタイヤのみが低燃費タイヤとして販売されます。

転がり抵抗性能が c のタイヤと AAA のタイヤではおおむね 4%ほどの燃費向上効果があると言われています。他の様々な低燃費対策と組み合わせることで、大きな燃費向上効果を見込めるでしょう。

一方、タイヤの低燃費性能を追求すると、雨天時に発揮できるグリップ性能、すなわちウェットグリップ性能は悪くなります。両方の性能を高い水準で実現しているタイヤもありますが、多くの場合はどちらか一方を重視することになります。

雨が多い地域にお住まいの方は、燃費だけでなくウェットグリップ性能についても考慮に入れた方が良いでしょう。例えばウェットグリップ性能のグレードが b である場合、日本国内で製造される標準的なタイヤに比べて 1.5 倍ほどの制動性能を有しています。

ランフラットタイヤ

ランフラットタイヤとは、タイヤの構造を工夫することで、パンクによって空気圧がゼロ(厳密には 1 気圧)となっても所定の速度で一定距離を走れるタイヤのことです。1970年にダンロップが世界で初めて実用化した、比較的新しい種類のタイヤです。

カーフロンティア社の調査によれば、新品タイヤの購入後、 50% 以上の人が 3 年以内にパンクを経験しています。意外と多いと驚かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。その点、ランフラットタイヤであればもしパンクしても、タイヤ交換を実施する地点までは走り続けられる可能性が高いため、安全です。

また、スペアタイヤが不要になるため車内スペースを広く使うことができる他、スペアタイヤの製造費が不要となるため環境にも優しいといったメリットもあります。

ではランフラットタイヤのデメリットとは何でしょうか。一言で表すと、コストが高く付く、という点です。まず、ランフラットタイヤはタイヤ本体の価格が高くなりがちです。

一般的なタイヤに比べてサイドウォールが強化される構造となっているため、その分のコストが上乗せされます。また、タイヤメーカーはランフラットタイヤの修理を推奨していません。これもコスト増の要因として挙げられます。

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コスト増の要因はタイヤ本体だけではありません。ランフラットタイヤを店舗へ持ち込んで交換を依頼する際、工賃が高く付いてしまうことが多い、という点です。

ランフラットタイヤの取り付けができない店舗もあります。これはランフラットタイヤの取り付けには通常のタイヤとは異なる器具や技術が必要となるためです。

デメリットではないのですが、注意しておきたい点についてもご紹介します。ランフラットタイヤといえどもバーストには要注意です。パンクはタイヤに穴が空き、徐々に空気が抜けていく現象のことを指しますが、バーストはタイヤが大きく破裂する現象です。

一般的なタイヤでバーストが起こりうる状況であれば、ランフラットタイヤでもバーストが発生する可能性が高くなります。性能を過信せず、日頃の点検は欠かさないようにしましょう。

コンフォートタイヤ

低燃費タイヤやランフラットタイヤは、車本体の性能、すなわちマシンスペックを追求する方向で作られたタイヤです。一方で、ドライバーの乗り心地を追求するというアプローチから作られたタイヤがあり、コンフォートタイヤ、プレミアムタイヤなどと呼ばれています。

国土交通省の調査によると、近年では車体やエンジンの性能が向上しているため、速度を一定に保った場合の車内騒音は、ほとんどがタイヤに由来するものであると言われています。また、自動車運転時の振動はドライバーの精神的な負担を増すことが生理学的な実験から明らかになっています。

コンフォートタイヤは上述のような騒音や振動といったドライバーの疲労を増加させる要因を抑えることで、快適な乗り心地を提供しています。

コンフォートタイヤのデメリットとしては、やはり一般的なタイヤに比べて価格が高くなるという点でしょう。かつてのコンフォートタイヤはハンドル操作に対する応答が悪く、カーブを曲がる際には外側に膨らんでしまう、という欠点がありました。

ですが、近年では各メーカーによる改善の結果、操作性にも優れたコンフォートタイヤが多く販売されています。燃費も同様に、低燃費性タイヤに比べるとコンフォートタイヤの燃費はやや劣っていましたが、各メーカーによる改善の結果、低燃費タイヤとして認められる転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を確保した製品も増えています。

まとめ

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今回は様々なタイヤの種類と、それぞれの特徴について解説しました。まず、タイヤは大きく分けて冬季用のスタッドレスタイヤと、それ以外のシーンで用いられるサマータイヤに分けられます。

サマータイヤのうち、特定の性能を強化したものが様々に存在します。今回は低燃費タイヤ、ランフラットタイヤ、コンフォートタイヤを取り上げてご紹介しましたが、他にも運動性能を追求したスポーツタイヤなど、様々な種類があります。ご自身のドライビングスタイルに合わせてタイヤを選ぶことで充実したカーライフを送ることができるでしょう。

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