公開日:2019.10.20 更新日: 2022.02.18

タイヤがパンクした際の対処法まとめ

タイヤがパンクした場合、どのようにしたらよいのか。修理や交換にかかる費用や、適切な対処方法、そしてそうなあないための予防法までまとめて解説いたします。正しい知識を得ることで安全運転に努めて参りましょう。

タイヤのトラブルとして最も多い要因はパンクです。JAF(日本自動車連盟)が2016年に救援依頼で出動したトラブルのうち、パンクが占める割合は一般道において11.87%で2位、高速道路においては25.7%で1位と、いまだに多くの割合を占めています。

また、カーフロンティアの顧客調査によると、新品のタイヤを購入したのち、1年未満でパンクを経験したドライバーは14%、1年~3年未満でパンクを経験したドライバーは38%となっており、合計すると過半数のドライバーがタイヤを購入したのち3年未満の間でパンクを経験していることになります。

今回はタイヤのパンクについて、早期発見と対処法を解説します。トラブルを未然に防ぎ、いざトラブルになった際も落ち着いて対処できるよう、おさらいしておきましょう。

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パンクの早期発見

近年ではタイヤの性能が向上し、また道路環境も整備されてきたため、パンクを経験する頻度はひと昔前より少なくなりました。ですが、カーフロンティア社の調査によると、パンクの原因として最も多いのは「釘などを踏んだ」であり、全体の78%を占めています。

パンクの早期発見として最も大事なことは、日常的な点検です。小石などがタイヤのトレッド面(路面と接する部分)に食い込んでいると、いずれ内部まで到達して穴を開けてしまう可能性があります。

溝に挟まった異物を見つけたら、その都度取り除きましょう。ただし、異物がトレッド面に深く食い込んでしまっている場合は引き抜いたりせず、カー用品店やガソリンスタンドなど、専門家がいる店に持ち込んで判断を仰ぎましょう。

タイヤ点検の頻度ですが、自動車免許の教習時には毎日車の状態を点検するよう教わった方も多いのではないでしょうか。1995年に車両法の一部が改正され、日常的な点検の一部は車の状態に合わせて任意に実施すればよいということになりましたが、タイヤの亀裂や損傷については毎日点検しなければならないということになっています。

とはいえ、タイヤを毎日点検するのは現実的ではない、というのもドライバーの本音でしょう。

ドライバーがタイヤの点検を実施できるタイミングとしては、空気圧のチェックが挙げられるでしょう。タイヤの空気は1ヶ月で5%~10%ほども抜けてしまうため、1ヶ月に1度程度の頻度で空気を入れ直すことが自動車業界全体で推奨されています。

タイヤを1本ずつ目視できる良い機会ですので、まずは空気圧のチェック時にタイヤの状態をチェックすることから始めてみてはいかがでしょうか。もちろん、普段の乗車時や降車時にタイヤをちらっと見ておく癖を付けるのも良いでしょう。

点検時に注意したい点として、後輪をより入念にチェックした方がよい、ということが挙げられます。前輪より後輪のほうが異物を踏むことによるパンクが多いと言われています。

寝ていた釘を前輪が巻き上げ、立った釘を後輪が踏む、というメカニズムによるようです。点検の際には特に後輪を注意して観察しましょう。

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ドライブ時のテクニックとして、路面の両脇に寄せて走行しない、というものがあります。路肩には小石や釘など、様々な異物が自然と集まります。

山道や工事現場付近など、異物が落ちている可能性が高い道路を走行する際には、意識しておくとパンクに遭遇する確率を少しなりとも減らせるでしょう。

最後に、究極の対策として、パンクしても走行できるタイヤを装着する、という手段も考えられます。ランフラットタイヤは、空気が全て抜けてしまっても一定の速度で一定の距離を走行できます。

具体的には空気が全て抜けてしまっても、80km/h以下の速度で80km以上の距離を走行できます。ランフラットタイヤを着用していれば、万が一の際にも修理のためにカー用品店やガソリンスタンド、整備工場に持ち込むまでは安全に走ることができます。

パンクの対処

どれほど注意していても、事故は起こるもの。パンクも例外ではありません。いざパンクが起こってしまった際の対処も覚えておきましょう。

まず、タイヤがパンクしても即座に走行不能となることはありません。パンクが起こった際には、主に以下のような現象が起こります。

・ハンドルがいつもより重くなる
・風が吹いているわけでもないのに車体がふらつく
・いつもとは違う変な音、振動がするなど、違和感を覚える
・走るたびにカチカチという音がする

これらはパンクが発生した際に特有の症状です。安全で平坦な場所に移動したのち、タイヤの状態を確認しましょう。特に高速道路や幹線道路では、状態の確認より安全の確保を優先してください。後続車に追突されるなどのおそれがあります。

次に、タイヤの状態を確認した後の対処です。まず、トレッド面に刺さった釘などの異物は抜かないでください。空気が一気に抜けてしまうため、完全に走行できなくなってしまいます。また、修理も大変になってしまいます。

スペアタイヤを積んでいる場合はスペアタイヤに交換しましょう。最近の車はスペアタイヤの代わりに応急修理キットを積んでいる場合もありますが、こちらも手順に従って修理を行えば、ひとまず走行することは可能です。

スペアタイヤを利用する場合、応急修理キットを利用する場合、いずれにしてもあくまで応急処置ですので、速やかにカー用品店やガソリンスタンドへ持ち込んで修理か交換を依頼しましょう。

また、スペアタイヤの交換や応急修理に自信が無い方は、JAFやJRS(日本ロードサービス株式会社)、カーレスキューなどのロードサービスに救援を依頼しましょう。

さて、カー用品店やガソリンスタンドに持ち込んだ場合、タイヤを修理するか、タイヤを交換するか、どちらかを選ぶことになります。交換するより修理したほうが低コストですが、必ずしも全てのパンクが修理できるわけではない、という点は留意しておきましょう。

修理が不可能なケースとしては以下のようなものが挙げられます。

・亀裂が大きく広がっている(バーストなどが該当します)
・タイヤの側面に穴や傷がある(修理できるのはトレッド面だけです)
・自動車タイヤの安全基準を超えている(穴の直径や数などが法令で定められています)

気になる修理の工賃ですが、おおむね1,000円~5,000円程度を要するようです。工賃にかなり幅がありますが、これはパンクの原因である穴の大きさや、修理方法などが異なるためです。修理時間は30分~1時間程度です。

まとめ

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今回はタイヤのパンクについて、早期発見と対処法を解説しました。様々な統計データが示しているように、パンクは身近なトラブルです。

パンクを早期発見するために最も大事なことはタイヤの日常的な点検です。タイヤに損傷や亀裂がないか点検することは、本来であれば毎日実施しなければいけません。とはいえ、現実的ではないというのもドライバーの本音でしょうから、まずは1ヶ月に1度、空気圧のチェック時にタイヤをチェックすることから始めてみてはいかがでしょうか。

また、山道や工事現場付近などを走行する際には、路肩にあまり寄せずに走行し、路面の状態に合わせて運転するのも安全運転の基本です。

不幸にもパンクが起こってしまった場合は、まず運転時に何らかの違和感を覚えます。急がず慌てず、まずは安全な場所に移動しましょう。パンクの事実を確認したら、スペアタイヤに交換するか、応急修理キットを利用してひとまずの安全を確保しましょう。

このとき、タイヤに刺さった釘などは抜かないでください。安全を確保したら、カー用品店やガソリンスタンドに持ち込み、修理か交換を依頼することになります。

トラブルが起こると動揺してしまうのは仕方ないことですが、適切な知識と手順を知っておけば動揺は抑えられますし、修理に必要な費用を抑えることもできます。今回の記事が安全運転の助けになれば幸いです。

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