子育て世代の女性ドライバーに必須のメンテナンスは?
女性が車の運転をするきっかけの一つとして「子どもが産まれたから」という理由が多いようです。今回は妊娠時、出産後の女性ドライバーを対象に車のメンテナンスについてのアンケートを実施しました。注意しなければならないポイントや必要になる車用品。運転時に心がけたいことを簡単に説明します。
女性ドライバーは年々増えていますが、女性が車の運転をするきっかけは「子どもが産まれたから」ということが多いようです
女性の方に「妊娠、出産を機に車に対して何を行いましたか?」とアンケートを実施したところ、下記のような結果を得ました。
あなたは子どもが産まれた(妊娠した)際に車に対して何を行いましたか。
※カーフロンティア調べ:集計総数1,145
項目名 | 割合 | 回答数 | |
---|---|---|---|
1 | 車を持っていなかったので新規で車を購入した | 3.84% | 44 |
2 | その時乗っていた車から他の車に買い替えた | 24.45% | 280 |
3 | その時乗っていた車のメンテナンスを行った | 7.86% | 90 |
4 | 車に関する物品を購入した | 29.43% | 337 |
5 | 特になにもしていない | 34.41% | 394 |
合計 | 100% | 1,145 |
「特になにもしていない」が34.4%と最も多いという結果の背景には、妊娠初期であれば体調の変化で車どころではないでしょうし、「車の運転は控えなさい」と周りから言われているということもあるでしょう。
運転できない時期はありますが、女性ドライバーの多くは、「小さい子どもを連れて買い物に行くには車が絶対必要」「赤ちゃんが夜中に急に具合が悪くなったときなど、車がないと困る」という声も多く寄せられました。
では上記アンケート結果を踏まえて妊婦さん、また小さいお子さんがいるお母さんにおすすめの車用品や運転方法などを紹介していきたいと思います。
目次
1.妊婦さんの運転には少し注意が必要
妊娠によって「つわり」など、体調も普段とは変わってきています。また妊娠初期はホルモンバランスが大きく変化しますから体調の急変などもあるかもしれません。もちろん、妊娠したら運転してはいけないという法律はありませんが、可能な限り長距離の運転は避けましょう。
またお腹が大きくなってくると後ろを振り返るなどの身体を捻る動作も難しくなってきます。安全確認をしづらくなるケースも考慮して、狭い道や不慣れな道は避けることだけでなく、いつも通る慣れた道でも普段より注意して運転を心がけるのがよいでしょう。
2.赤ちゃんが産まれたときに、購入すべき車用品は?
まずは、マタニティシートベルトは妊婦さん必須のグッズかと思います。妊婦さんはシートベルトが免除されるというのは昔の常識です。いまは妊婦さんとお腹の赤ちゃんの命を守るために、シートベルトは必須です。お腹が大きくなってきたら、妊婦さん専用のマタニティシートベルトを使って命を守りましょう。
アンケート結果では29.4%と3割近くの方が車用品を購入されていますが、やはり多いのはベビーインカーのステッカーと、チャイルドシートでしょう。
ベビーインカーのステッカーは吸盤タイプのものや、マグネットタイプなどいろいろ販売されていますが、後続車に「ゆっくり走りますよ」という意思を伝えるためのものなので、少し目立つものが良いでしょう。1,000~2,000円程度と安価な商品ですが、中には搭乗者傷害保険付きの物もあり、コスパは意外と高いと言えます。
次にチャイルドシートですが、現在は法施行(平成12年)により着用が義務となっています。
実は車に搭乗して事故に遭った場合の死亡重症率は6歳未満の幼児が最も高いのですが、統計ではチャイルドシート着用で死亡重症率は、なんと半減しています。法律だから仕方なくというのではなく、命を守るためにチャイルドシートは必ず装着しましょう。
注意点ですが、せっかくのチャイルドシートも正しく使わなくては意味がありません。警視庁の調べによるとチャイルドシートを正しく使っているのは全体の3割程度という結果も。ショップの方からも説明を聞いて、正しく使用し、チャイルドシートの効果を十分に発揮できるようにしてください。
3.車のメンテナンスは命を守る基本
妊娠または出産を機に車のメンテナンスをされた方が7.86%おられますが、まだまだ低い数字と言わざるを得ません。車の基本メンテナンスとしてタイヤ、エンジンオイル、クーラント、バッテリー、ウォッシャー液などの基本項目がありますが、実はどれも命を守るための大切な点検項目です。
タイヤの空気圧や傷のチェックは最低限行うようにしましょう。空気圧が足りていないとハンドル操作が遅れ気味となり、ブレーキを踏んだ時の制動距離も伸びてしまいます。一瞬の差が事故や怪我を防いでくれるのです。
また夏はクーラーの使用でバッテリーにも負担をかけるものです。バッテリーやクーラントを点検しておけば車のエンジンが突然止まるなどのトラブルを防ぐことができます。猛暑の中で子供が車内で大変な思いをすることを防げるのです。大切なお子様のために、ぜひ車の点検をしてみましょう。
点検自体は非常に簡単で、チェック箇所の位置さえ覚えてしまえば、ほとんど目視だけで完了します。異常があったらお近くのスタンドでもほとんどが対応可能ですので、心配にはおよびません。
4.大切なお子様にやさしい運転を
生まれたばかりのお子様の、いわゆる「首が据わる」のは生後半年以上たってからです。それまでは首は衝撃に弱く、急ブレーキなどで前後に振られると赤ちゃんの首を痛めてしまう可能性があります。急発進、急停止などが無いように落ち着いた運転を心がける必要があります。
急ブレーキをかけてしまう原因のほとんどが「出会い頭」か「飛び出し」です。先の見えないコーナーや曲がり角では徐行するくらいのつもりで、前方の安全を確認すると良いでしょう。
また急な飛び出しに対応するには、やはり飛び出しが予測されるような狭い道での走行では速度を落とすことです。
まとめ
妊娠、出産をきっかけに車を購入したり、買い替えたりするご家庭は多いというアンケート結果から、とくに女性ドライバーの方に必要な車用品や運転方法をご紹介しました。女性ドライバーのみならず、妊婦さんや大切なお子さんが同乗する機会のあるドライバーの皆さんにおいては予期せぬ事故から命を守るために、必要な車用品の購入やメンテナンスを欠かさず行なうようにしましょう。