公開日:2019.08.28 更新日: 2020.01.29

タイヤの基本情報をチェック!構造やサイズの選び方、タイヤの種類、燃費への影響まで深掘りしました!

目的に合ったタイヤを選ぶことで快適な走行が叶います。ですが、意外とタイヤに関する知識は専門的で知る機会が少ないといえるでしょう

今回はタイヤに関する基本情報を深掘りしました。

表示されている情報の見方やその意味、タイヤの種類、燃費への影響に迫るので、タイヤ選びの参考にしてみてください。

タイヤの役割

タイヤの性能や効果は、タイヤの役割を知ることで分かりやすくなります。

車全体においてタイヤがどんな役割を果たしているのか見てみましょう。

車体を支える(荷重支持機能)

車体は約800kgから約2,400kgまでの重さがあります。さらに乗っている人の体重や積み荷の重量も加わるでしょう。

タイヤはこれらの重みを支える役割を担っています。常にかなりの負荷がかかっているといえますね。

エンジンやブレーキの力を伝える(駆動・制動機能)

次に走行する際にかかる負荷です。エンジンやブレーキの力はタイヤを経由して路面に伝わります

そのため、スムーズに力が伝わるかどうかで快適性も変わるでしょう。

方向転換する(進路保持機能)

ハンドルを切る時、タイヤの向きが変わることにより方向転換ができます。

バランスやグリップなどといったタイヤの性能によって、思ったとおりに走行できるかが変わるでしょう。

衝撃を和らげる(緩衝機能)

走行中は強い摩擦力が働いており、路面の凹凸から衝撃を受けます。

タイヤはこの衝撃を吸収・緩和する役割を持っており、乗り心地に影響するでしょう。

表示の見方

タイヤにはその構造や性能、サイズを意味する表示があります。まずは表示の見方からチェックしていきましょう。

どこを見ればいい?

表示の確認方法は簡単です。タイヤのサイドウォール(側面)を見てみましょう。

アルファベットや数字が刻印されており、これがタイヤの情報を示すものとなります。

見方をチェック

こちらの写真を例に見方をチェックしてみましょう。「185/50 R 16 H」と記載されていますね。

  • 185…タイヤの幅を表示しています。写真は185mm=18.5cmです。
  • 50…タイヤの扁平率を表示しています。写真は50%です。
  • R…タイヤの構造を示しています。写真はラジアル(RADIAL)タイヤです。
  • 16…タイヤの内径を示しています。写真は16インチです。
  • H…速度記号を示しています。写真の「H」は210km/hまでです。

その他、最後のアルファベット(今回の写真だと「H」)の前に数字が記載されることがあります。

ロードインデックス(負荷能力)と呼ばれ、タイヤ1本が支えられる重量の表示です。

表示の意味を深掘り

表示の見方を確認していくと、聞きなれない言葉も出てきますね。それぞれの言葉の意味やポイントを深掘りしていきましょう。

幅と扁平率

「幅」は路面と実際に接する面のことで、グリップ力に影響します。

また「扁平率」は幅に対するタイヤの厚さです。

扁平率が高いとタイヤは厚くなり衝撃吸収性能が上がります。特に凹凸や段差などのショック緩和の効果が高いです。

逆に扁平率が低いとタイヤは薄くなり、路面の抵抗が伝わりやすい「硬めの乗り心地」です。

路面に接する部分が増えるためグリップ力も上がるといわれています。

ただし、ホイールサイズに対して薄くしすぎると外径が車検基準を満たさなくなる場合があるので、注意が必要です。

また、扁平率が低すぎると破損するリスクが高まるともいわれています。

タイヤの構造の種類

「R」の表示は「ラジアル(RADIAL)」を意味すると前述しました。

タイヤには「ラジアル構造」と「バイアス構造」の2種類があります。

簡単に表現すると「ラジアル構造」の方が快適さ、「バイアス構造」の方が悪環境での機能性が特徴です。

ですが、現在流通しているタイヤのほとんどは「ラジアル構造」になっています。選ぶ際に気にしている人は比較的少ない部分になります。

ロードインデックス(負荷能力)

車体は約800kgから約2,400kgまでの重さがあり、人や荷物の重みも加算されると前述しました。

重みは最終的に車軸に集中し、タイヤがそれを支える構造になっています。

そのため、車軸にかかる重みに対してタイヤのロードインデックス(負荷能力)が低いと、破損などの危険があるでしょう。

安全に走行するために必須な事項なので、心配要素がある場合はタイヤ専門店に相談することをおすすめします。

速度

速度記号(スピードレンジ)は一定の状況下での最高速度を表示しています。

L、N、Q、S、T、H、V、W、Y、ZR、(Y)と、段階的に120km/hから330km/h超まで増えます。

構造やサイズの選び方

次に実際にタイヤを選ぶ際のポイントに迫ります。目的によって使い分けましょう

注目するべきポイント

求める目的や用途によって、注意するべきポイントが変わってきます。おおまかに以下の4つの目的が考えられるでしょう。

  1. スポーツ性能
  2. 静粛性・乗り心地
  3. スポーツ性能と静粛性・乗り心地の両方
  4. 雪道などの用途に特化

では、それぞれの場合別にポイントを見てみましょう。

スポーツ性能

スポーツ性能を重視する場合は、グリップ性に注目しましょう

いわゆる「スポーツタイヤ」は、加速時やブレーキ時にしっかりと機能するグリップ性が特徴です。

グリップには「ドライ(路面が乾いた状態)」と「ウェット(路面が濡れた状態)」の2つの状況下での性能があるので両方を確認してみましょう。

「ドライ」の状況下では摩擦抵抗が少なく、「ウェット」の状況下では摩擦抵抗が強くなるという違いがあります。

また、ハンドリングの快適さも重視するといいですね。

静粛性・乗り心地

次にスポーツ性の対極ともいえる、静粛性・乗り心地を重視した場合のポイントです。

「静粛性」を重視したタイヤを選ぶとロードノイズが減り、走行中の快適さが上がります

扁平率が高いとタイヤの厚みが出ると前述しました。これによりクッション性が上がり、路面の凹凸や段差から受ける衝撃が緩和されます。

そのため、扁平率が高いと快適な走行になるといえるでしょう。

逆に扁平率が低いとゴツゴツとした路面の感覚が伝わる「硬い乗り心地」に繋がります。

スポーツ性能と静粛性・乗り心地の両方

スポーツ性能と静粛性・乗り心地、その全てを兼ね備えたバランスの良いタイヤを選ぶこともできます。

その代わり、性能の高さから価格帯も高くなることを見込みましょう。

安いタイヤで探す場合はいずれかの性能に絞り、バランスを重視する場合は高めの価格帯を視野に入れることになります。

雪道などの用途に特化

雪道などの特定の用途には、それに特化したタイヤを選ぶ必要があります。

いわゆる冬用タイヤと呼ばれる「スタッドレスタイヤ」と「スノータイヤ」が該当しますね。

冬用タイヤにする場合は4輪全てを同じ製品にしましょう。前2輪だけなどにすると、ふとしたタイミングにスリップしてしまいます。

また、雪道で滑らないように設計されている分、乾いた路面では通常のタイヤと動き方が変わります

危険を伴うので、いつも以上に慎重に運転しましょう。場合によってはタイヤチェーンで代用してもいいですね。

サイズの選び方

ここまで目的に合わせた性能の注目ポイントをチェックしました。では、サイズはどのように判断すればいいのでしょうか?

基本的にもともと装着されているタイヤと同じサイズを選ぶ必要があります。

前述した表示の見方に照らし合わせると、タイヤの幅、扁平率、タイヤの内径(=適合するホイールの直径)の3つの項目がサイズを判断する要素です。

「大きめのホイールに変えたい」という声も実際にはありますね。

「ファッショナブルな見た目」を重視しつつも安全性を確保するラインはどのくらいでしょうか?

ホイールの大きさは変えても、タイヤの外径はなるべく変えないようにするのがポイントです。

外径も大きくしすぎると、走行に支障をきたす可能性が高まります。外径と純正サイズとの差を5mm以内にとどめる程度が安全でしょう。

差が大きくても±15mm以内です。

燃費への影響

次に「燃費」に注目していきます。最近では「燃費」を意識した高性能なタイヤが多く流通していますね。

そもそもなぜ「燃費」を意識するのでしょうか?

低燃費タイヤ(エコタイヤ)のメリット

「低燃費タイヤ(エコタイヤ)」は燃費性能と環境への影響を配慮したタイヤ。

JATMA(一般社団法人日本自動車タイヤ協会)の基準である低燃費性(転がり抵抗性能)と安全性(ウエットグリップ性能)を、一定水準満たす必要があります。

導入することで燃費性能が2%から4%良くなるといわれています。

1年の走行距離の平均は約10,000km。年間で3,000円から10,000円はお得になる計算です。

そして、燃費を減らすことは環境負担を減らす結果になります。

次に「低燃費タイヤ(エコタイヤ)」の性能を知るために基準をチェックしましょう。

低燃費性(転がり抵抗性能)

走行中にタイヤが損失するエネルギーを示したものが「低燃費性(転がり抵抗性能)」。

損失するエネルギーが少ないほど燃費消耗は抑えられ、性能が高いといえます。

「AAA、AA、A、B、C」の5段階に分類され、AAAが最も性能が高いです。そして、低燃費タイヤはA以上の水準を満たしています。

より低燃費にしたい場合はA以上の中でグレードを上げましょう。

安全性(ウエットグリップ性能)

「安全性(ウエットグリップ性能)」は路面が濡れた状態でのグリップ力のことです。

性能が高いほど滑りが無くしっかりと止まることができるため、「安全性」が高いといえます。

こちらも「a、b、c、d」の4段階に分けられ、aが最も性能が高いです。

性能が高いと無駄な動きが減り、燃費にも影響するでしょう。

最後に

今回は様々な項目に注目し、タイヤについて深掘りしました。皆さんがタイヤに求める性能と一致する項目はありましたか?

性能を納得したうえで購入すると、車への愛着も深まります。今回ご紹介した情報をもとに自身に合うタイヤを選んでみましょう。

難しい点や専門知識についてはタイヤ専門店などに聞くことをおすすめします。

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