公開日:2019.10.26 更新日: 2022.02.18

タイヤの交換時期について解説!寿命の目安はだいたい何年?判断材料となる溝の残りや走行距離も確認しよう

タイヤの交換時期とは

タイヤは人の命を支える重要な部品

タイヤは車の部品の中で唯一直接道路に接し、わずかはがき1枚分の接地面積で車を支える大切な部品です。

車のタイヤは人の命を運ぶ部品、といっても過言ではないかもしれません。

タイヤには車や乗員の重量を支える荷重支持機能直進を維持したり方向転換させる機能、制動力や駆動力を伝える機能、衝撃を吸収する機能の4つの役割が求められます。

タイヤの正しい交換時期を知り、4つの役割が十分に発揮できる安全な状態にタイヤを保っておくには、どうすればいいのでしょうか。

車のタイヤ交換時期は決められているの?

タイヤには一般的に使用期限は決められていません。したがって交換時期にも規定はありません。

では、命に係わる大切な部品であるはずのタイヤがなぜメーカーや国によって使用期限や交換時期が定められていないのか、疑問に感じませんか?

それは、タイヤは車の使用環境によって大きく状態が異なるという特性があるからです。

同じ年月を経ているタイヤであってもそれまでの走行距離によっても大きく状態は変わりますし、たとえ走行距離が同じだとしても道路状態や運転の仕方によってタイヤの状態は全く違ってきます。

高速道路を走ることがほとんど、という車よりもストップ&ゴーが多く、ショッピングなどで駐車場に入れることも多い、という車のほうがタイヤの摩耗は激しくなり劣化は早くなります。

極端な話ですが、同じ走行距離だとしでもドリフト走行をしまくればタイヤの交換時期は通常の場合よりもはるかに短くなるこなることは想像に難くないでしょう。

一概にタイヤの寿命を定めるのは難しく、法律などで一律で使用期限や交換時期を定めてしまうと逆に危険な可能性もあることからタイヤには使用期限が設定されていないのです。

だからこそ、車のオーナーはタイヤについての正しい知識を持ち、タイヤが危険な状態になる前に交換する必要があります。

平均的なタイヤの寿命

タイヤは消耗品です。使用していくうちに必ず劣化し、寿命を迎えます。

寿命を迎えたタイヤを使用し続けることは非常に危険であり、場合によっては道路運送車両法違反になるばかりか命を危険にさらすことにもつながります。

そこで、寿命を把握することが大切になってくるのです。

平均的なタイヤの寿命はどのくらい?

タイヤの寿命は製造から5年程度というのが一般的な見解です。

タイヤは使用しなければ劣化しないわけではなく、経年劣化を起こし年々劣化していくからです。

普段あまり車を使用せず走行距離が短い、という場合でも製造から5年程度が経過したタイヤは安全のために日常的に点検を行うようにしてください。

スタッドレスタイヤの場合

スタッドレスタイヤの場合は使用されているゴムの性質上、通常のタイヤよりも劣化が早くなる傾向にあるため、3年程度で交換するのが理想的です。

保管状態や使用状態はそれぞれ異なるので、通常タイヤ、スタッドレスタイヤのいずれにしてもその期間が来れば即交換が必要というわけではありません。

ですが、一般的に寿命といわれる期間が経過していることを念頭に置いて日常点検を欠かさないようにしてください。

未使用品でもタイヤの寿命はある?

では、未使用タイヤには寿命はこないのでしょうか。

答えはNoです。後に詳しく述べますが、タイヤは使用していなくても劣化していきます。

そのため未使用であっても製造から5年が使用のひとつの目安とされているので、未使用タイヤを使用する際には必ず製造年月を確認し、年月が経っている場合にはしっかりと状態を確認してください。少しでも異常があれば使用を控えることも大切です。

未使用品であれば”もったいない”と思う気持ちも理解できますが、タイヤの劣化は命にかかわります。そのまま使用することは事故につながると考えて、古くなったタイヤは処分しましょう。

激安タイヤは要注意

現在はインターネットでさまざまな激安タイヤが販売されています。その中には長期在庫されていた未使用新品タイヤがある場合も。

前項で未使用タイヤの寿命のひとつの目安は製造から5年程度と説明しましたが、その寿命は保管状態によって大きく左右されます。

適切な方法で保管されていない場合、短い期間で使用に適さない状態にまで劣化してしまう場合もあるのです。

インターネットのではこうした保管状態のよくないものが激安で販売されていることも少なくないということ。

タイヤを交換用と思って購入したタイヤがすでに交換時期に達していた……なんてことにもなりかねないのです。

そういう事態を防ぐためにも信用できるショップを利用する、購入前に状態を質問してみるなど、購入前に必ず品質を確認するようにしてください。

タイヤが劣化する理由

走行環境

走行環境によってタイヤの劣化レベルは大きく異なります。

急発進、急ブレーキ、急ハンドルの多い運転はタイヤの負担が大きくなり、摩耗が激しくなる原因になります。

また、舗装されている道路を走る機会が多いか、未舗装の道路を走る機会が多いかなどでも摩耗の度合いは変わってくるでしょう。

適正でない空気圧

タイヤの空気圧が適正でない状態で長く使用した場合、必要以上の負担がかかり、発熱が通常よりも激しくなりタイヤの劣化に拍車をかける場合があります。

保管状態

タイヤのゴムは経年劣化が避けられない素材ではありますが、保管方法によってその寿命は大きく変化します。

タイヤは紫外線や雨などの水分、エアコンの室外機などから出るオゾンなどによっても劣化が進むのです。

そのため冬場スタッドレスなどにタイヤ交換し、そのまま屋外に放置したりすると劣化が進行してしまいます。

タイヤの交換時期の判断方法をチェック

ここではタイヤの交換時期の判断方法をご紹介しましょう。

タイヤの溝の減り方

一般的にタイヤの溝は新品時に8㎜程度の深さがあり、溝は路面とタイヤの間の水を排出する重要な役割をもっています。

この溝が摩耗によって浅くなるとタイヤは水を排出しにくくなり、タイヤが水の表面を滑るような状態になってステアリング操作やブレーキが効かかなくなる原因となるのです。

一説では溝の深さが4㎜以下で危険性は増すともいわれています。

そのため溝の減りには普段から注意を払い、きちんとチェックしておく必要があるのです。タイヤの溝の減りが危険な域に達する前に交換するようにしましょう。

スリップサインが出るまで大丈夫だという方がいますが、スリップサインは道路運送車両法で定められた最低限度の溝の深さである1.6㎜で出現します。

これはかなり危険な状態で、タイヤの安全性はゼロに近い状態です。スリップサインの見えている状態では車検に通過できません。

その状態で公道走行して検挙されれば違反点数2点に加えて罰金刑が下されます。

スリップサインは交換時期の目安ではなく、危険を知らせるしるしであると認識しておいたほうがいいでしょう。

ひび割れチェック

ひび割れや傷もチェックするようにしましょう。

車を使用しているとタイヤは直射日光を浴び、雨風にさらされることになり経年劣化します。するとサイドウォールや溝の周りにひび割れが発生するのです。

少しのひび割れでも即交換、というわけではありませんが、ひび割れがひどくなると亀裂が入りバーストする危険もあります。

また縁石などに擦った衝撃でついた傷が深刻なダメージとなっている場合もあります。

そのためタイヤの点検を行う際には溝の残りだけではなくサイドウォールのひび割れや傷までしっかりとチェックしてください。

特にタイヤの劣化が顕著になってくる5年目以降は要注意です。

走行距離

走行距離もタイヤの交換時期の判断方法のひとつの目安にできます。

車種や使用環境、運転の仕方などによっても左右されますが、一般的に走行距離5,000㎞につきタイヤは1㎜摩耗する、とされています。

ただ、タイヤの状態は車の使用環境によって大きく左右されるものなので走行距離は交換時期を見極める際の参考程度に考えておくほうがいいでしょう。

走行距離だけで寿命を見極めることはせず、製造年月の確認や目視でのチェックも必ず一緒に行うようにしてください。

タイヤを長持ちさせるには

エコドライブの実践

エコドライブとは、環境への負荷軽減に配慮した自動車の使用方法として政府が普及促進を図っている運転方法です。

環境に配慮した運転方法やそのうちのゆっくりスタート、加速、減速のない安定した運転、エンジンブレーキの活用、空気圧チェックなどは環境負荷の低減はもちろんのことタイヤの劣化防止にも貢献する運転方法です。

エコドライブを実践して、タイヤにも負担の少ない走行を心がけましょう。

タイヤの保管場所に気を付ける

タイヤを保管する際には風通しのいい屋内で保管するのが理想的ですが、屋内での保管が難しい場合もあると思います。

できる限り直射日光や雨の影響を受けない場所、エアコンの室外機などのオゾンを発生する危機から離れた場所に保管するようにしてください。

紫外線防止効果のある保管カバーなどを使用するとよりいい状態が保てるでしょう。

偏摩耗を防ぐ

タイヤは同じようにどの場所も摩耗していくわけではなく、片側だけ減ったり中央だけが摩耗したりすることもあります。

そういった偏って摩耗している状態を偏摩耗といいますがが、その原因は空気圧やリム幅、アライメントが不適正であるなどさまざまです。

タイヤローテーションを定期的に行うとともに、こまめな空気圧チェックで適正な空気圧を維持して偏摩耗を防ぐ工夫をするといいでしょう。

アライメントが狂っている場合はきちんとアライメント調整を行うことも必要です。

終わりに

タイヤ交換時期の目安となるポイントやタイヤの劣化原因、タイヤを長持ちさせて交換時期を延ばす方法などをご紹介しました。

交換時期をしっかりと見極めよう

タイヤの劣化を放置すると命を脅かす危険な事故にもつながりかねません。日頃からしっかりとチェックを行うようにしましょう。

交換時期を見極めて適切なタイヤ交換を行い、安全で快適なカーライフを送ってください。

はっきりと定められていないタイヤの交換時期に悩むことが少しでもなくなれば幸いです。

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